表在性血栓静脈炎と深部静脈血栓症の自覚症状や危険性 

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表在性血栓静脈炎はあまり聞きなれない症状名ですが、下腿の中でも特に鼠頸部や腕の表面に起きるもので、痛みがあり視覚的にも分かりやすいため自覚症状のある静脈炎です。それに対して自覚症状のない深部静脈血栓症とは、ロングフライト症候群(エコノミークラス症候群)として有名な血栓症です。

どちらも静脈内に血栓ができると血流に乗って肺動脈で血栓症を起こし、次いで肺塞栓症を起こします。呼吸困難や循環障害に至ると致死的な状態にもなりかねません。

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ー血栓性静脈炎の症状と治療-

血栓性静脈炎と静脈血栓症は似ているようで異なる症状です。静脈炎から血栓ができる事もありますが、症状の違いと血栓ができる場所によって疾患名が区別されています。皮膚の表面に起きた血管炎による小さい血栓の場合は「表在性血栓静脈炎」と呼ばれ、症状は軽いものが多くなっています。

それに対して、深部の静脈に起きた大きな血栓を「深部動脈血栓症」と区別され、深部静脈の方は肺塞栓を起こすなど重症化しやすいのが特徴です。原因としては動脈瘤や外傷がありますが、原因不明のものが多くなっています。

症状として、炎症を起こしている浅い場所の静脈の周辺を触れると痛みがあります。血栓が血管壁を刺激することで広範囲にわたって発赤が起きます。表皮に近い場所にできた血栓の場合は、その場に付着して血管内に飛ぶということがないので、血栓が出来ても心配する必要はありません。

自然治癒するのがほとんどですが、痛みが長引く場合はNSAID(非ステロイド性消炎鎮痛剤)を使用します。血栓防止を兼ねてアスピリンが使われることもあります。炎症や腫れによる痛みや圧痛は数週間かかることもあるので、皮膚表面から血栓を除去した後に数日間圧迫包帯を巻くことで、血栓が起きやすい血管を保護します。

この様な自覚症状のある血管炎なので、血栓が飛ぶことも悪化することもなく早期治療が行えます。

ー深部静脈血栓症(VDT)の症状ー

深部静脈血栓症は主に下腿に起きることが多い症状で、動かさない状態が続いた時に頻発します。深部静脈に高脂血症や高コレステロール血症、血液中の水分不足、血流の停滞などが原因となって血栓ができることがあります。他にも稀なケースとして先天性凝固異常などがありますが、健康な人に起こりやすいのがこの深部静脈血栓症で、自覚症状の無さも原因となって致命的な肺塞栓を起こすことがあります。

皮膚の浅い場所にできる血栓性静脈炎と似ていますが、動脈炎の場合は炎症が先に起きて血栓ができます。それに対して深部静脈の場合は血栓ができた後に炎症が残るという違いがあります。診察では見れば違いが簡単に分かるので検査は必要としません。治療法は大きく異なります。

血液検査を定期的に受けて自覚のある場合は、慢性であれば血栓予防薬のワーファリン、急性の場合はヘパリンを服用していると思いますので問題ありません。

健康な人の場合の初期症状として、下腿の腫れや痛みの直後に息切れや胸の痛みを感じる事があります。その場合は深部静脈の影響を考えてすぐに処置を行ってもらうべきです。虚脱があるかどうかが救急医療で判断材料になり、虚脱があれば致命的な状態を招くことになるので、処置は急を要します。

虚脱がなければ前駆症状としての軽い痛みだけで済み、エコー検査やCTスキャンなどで軽い血栓が見つかることがあります。

下腿から大静脈を経て心臓に血栓が飛び、肺動脈を経て肺の血管で塞栓を起こすため、一度肺塞栓を経験した場合や再発の危険性が高い場合、下大静脈に血栓防止のフィルターを入れるという手段も取られます。

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