結核菌と治療法の多様化と生存率、結核予防法の変化など

kensa

結核菌の感染経路としては、ほとんどが空気感染や飛沫感染ですが、稀に食物からも稀に感染します。潜伏期間が長いので、いつどこで感染したということさえ判らないのが普通です。免疫抑制剤の使用が発症の原因になることがありますが、高齢者が加齢とともに免疫力が低下していくと発症しやすくなります。初期症状として全身の倦怠感と微熱が続きます。

咳に鮮血が混じる喀血が最初の他覚症状のため、肺結核がよく知られていますが、結核は全身の臓器や器官で発症する可能性のある疾患です。過去の病気として減少しつつあった結核ですが、近年では結核予防法廃止の後に免疫抑制剤の使用により結核の患者数が増えていることが問題となっています。

スポンサードリンク



ー結核予防法の廃止とBCG接種ー

皮膚結核が先行症状として表れることがあり、その後に肺結核に移行することが多くなっています。結核のワクチン(BCG)は小児に対して有効率80%と言われており、特に小児期の結核性髄膜炎や粟粒結核の予防に必要なワクチン接種です。

成人の有効率は50%程度であり、ワクチン接種後の陽性反応によって結核の感染を見逃す事がリスクとされているので、成人に対するワクチン注射は有用性が高いとは言えません。また、BCGは不活化されていない生ワクチンなので、成人が接種した場合はそれが原因となって結核を発症するリスクがあるので行われていません。

2007年に結核予防法が廃止されて、ツベルクリン反応は行わず、BCGが定期接種となっています。乳幼児の生後3カ月~6か月に限って行われます(やむを得ない事情がある場合は1歳未満までの例外あり)。また、2002年以降では6か月未満の乳幼児以外に関して、小中学生の結核菌の陽性・陰性の確認やBCGの打ち直しが無くなったので、痕が残る事もなくなりました。

結核に無関心になった日本人は結核予防にも積極的ではなく、小児からの家庭内感染で高齢者が感染することが増えており、患者数の割合としては70歳以上が80%を超えています。最近では多剤耐性肺結核菌が増えているため、以前のように治療は簡単なものではなくなっています。

ー結核の発症の原因と現在の治療法ー

肺結核の前駆症状にもなることがある皮膚結核ですが、感染経路として空気感染であれば気道から気管支や肺に感染するのが大半です。他には血液やリンパ液を経由、その後に各臓器に運ばれる事もあり、皮膚が直接の影響を受けて感染する場合など感染の原因として考えられるものは多いですが、結核菌を多く取り込んだことが原因で発病するとは限りません。

アジアでは80%が保菌者ともいわれ、一生涯にわたって結核菌を保菌していることもありますが、保菌者の10%が発症したのち、治療を行わない場合に半数が死亡するという統計結果もあります。

発病の原因としてはほとんどが高齢者などの免疫力が低下した者であったり、HIVその他の自己免疫性疾患の患者が免疫抑制剤を使用している場合、ステロイドの長期服用による免疫力の低下時などに発病することがあります。

治療法としては、過去にストレプトマイシンに加えて、カナマイシンなどの有効とされる抗生物質を混合して使用していましたが、現在では多様な抗結核薬により、ほとんどの結核において有効な治療結果が得られています。

しかし、多剤耐性を獲得した多剤耐性結核(マイコバクテリア)の感染により治療は難しいものになっています。抗生物質の開発により近年でも新しい抗結核薬が登場してきましたが、マイコバクテリアに感染している場合は致死率が90%といわれています。免疫に異常がある場合は家庭内感染の予防(N95マスクなど)により感染を未然に防ぐことができます。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
スポンサードリンク







関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

スポンサードリンク

お役に立てたらいいね!

ページ上部へ戻る