マイコプラズマ肺炎の長引く咳の症状と耐性菌

sinryou

2000年を過ぎて毎年増加している感染症の一つです。ひどい咳が一日中出るのが特徴ですが、それが長い間続くと体力を消耗してしまうものです。上気道炎や気管支炎から血を吐くこともあり、いつになったら治るのかわからないような咳が続く症状が出る事があります。結核菌ではなく、マイコプラズマという細菌に分類されて細胞膜を持たない微生物の感染症です。免疫力があるほど悪化しやすく、10代~30代の感染が多く見られるもので、上気道から咽頭、気管支や肺などの呼吸器までが侵されます。

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ー感染症状と検査などー

潜伏期間は2~3週間で、発熱や倦怠感、頭痛が初期症状として出る事があります。咳はその後3日ほど経過して頻発するようになり、熱が下がっても咳だけが長く続きます。咳が次第に悪化していくのが特徴で、長い場合では乾いた咳だけが4週間ほど続きます。マクロライド系抗生物質とステロイドの服用により、咳と炎症の症状は早く治まります。肺炎の中では重症化することの少ない感染症となっています。

検査方法としてマイコプラズマの抗原を検査する方法(プライムチェック)が最も早く、約90%程度の確率でその場で感染が判明します。最も正確な検査ではLAMP法があり、マイコプラズマのDNAを検出する遺伝子検査なので時間はかかります。

ー感染症の取り扱いー

5類感染症として扱われているので、保健所に届け出義務はありますが、学校保健安全法では、病状次第では3種感染症の扱いになるため、出席停止の措置が必要と医師が判断する場合もあります。

感染者数の推移として、2000年以降ではマクロライド系抗生物質に耐性を持ったマイコプラズマが増えて、感染者数も毎年増加していき2011年に最多を記録していますが、その後は減少しています。免疫や薬剤耐性の関係で4年周期で増減するとすれば2015年が危険ということになります。

感染経路としては飛沫感染や接触感染によるものがほとんどですが、感染力は弱く家庭内感染も起きにくいといわれています。感染者は免疫力が低い幼児では感染しても肺炎になることは少なく、感染者は7~8歳をピークにして減少していきますが、30代の健康な男性が感染することもあります。

ー感染力・薬剤耐性などー

肺炎を起こす一般的な細菌としてマイコプラズマがありますが、市中感染症では肺炎球菌の次に多いものです。細胞膜を持たない細菌であるため、セフェム系やペニシリン系などの細胞壁合成阻害を行うβラクタムでは効果がなく、マクロライドが一般的に使われていました。

マイコプラズマがマクロライド系抗生物質に耐性を獲得しているため、テトラサイクリン系やニューキノロン系抗菌剤が用いられています。成長期以降であればミノサイクリンも選択肢の一つになります。

テトラサイクリンやミノサイクリンは8歳未満の小児に使用すると歯が黄色く変色させることがあり、ビタミンKやビタミンBの欠乏症を招くことがあるので、出来る限り使用は避けるべきです。

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