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咽頭がんの診断と治療、5年生存率など。

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近年では声を使う職に就いている人が咽頭がんにかかって、手術を受けるというケースが多くなっています。中咽頭と下咽頭にがんが出来た場合は声帯を切除することが多く、声帯を温存して化学療法や放射線療法を受けながら復帰する場合もあります。この場合は再発の危険が消えないので、化学療法を延々と続けることにもなりかねません。

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ー咽頭がん・喉頭がん患者と術後ー

最近では、音楽プロデューサーのつんくが咽頭がんにて喉頭部分切除によって声帯を失い、食道で発声練習というニュースも聞かれます。他にも、坂本龍一は中咽頭がんで治療中、他に忌野清志郎、加瀬邦彦、大橋巨泉、落語家の林家木久扇などの声を使う仕事に就いている人や、飲酒や喫煙が原因で罹る確率が90%といわれている病気です。

声帯の切除によって声を失った絶望感や精神的ダメージが大きいだけでなく、長期間にわたって抗がん剤の副作用に悩まされることになり、精神科医や臨床心理士などのケアが必要になる場合もあります。がん細胞が大きい場合は発声機能だけでなく、嚥下機能にも大きな影響が残ります。そのため術後後遺症の緩和のために十分なリハビリが行われています。

ー喉頭と咽頭の範囲と分類-

咽頭(いんとう)とは鼻腔の後ろから食道の上部までの器官で、鼻の高さにある上咽頭とその下の中咽頭、喉にある下咽頭の3つの部分に分けられます。それぞれの部位によって症状が異なってきます。

喉頭(こうとう)とは気管の声帯周辺で、下咽頭と喉頭は声帯をはさんで一体になっている部分です。喉頭と咽頭を合せて頭頸部といいます。

ー上咽頭がんの検査と処置ー

「上咽頭がん」の場合は鼻詰まりなどの鼻の症状や、耳管を通して耳の閉塞感や難聴、滲出性中耳炎を起こすなど耳の症状が目立ちます。頭蓋内に広がると視力障害が出てきます。上咽頭は声帯と関係ありませんが、腫瘍による頭蓋内圧上昇による弊害は目、鼻、口、耳にに出てきます。

上咽頭がんの手術後は中咽頭、下咽頭に比べると予後はよくなっていますが、やはり手術後にがん再発防止の措置として抗がん剤の服用を1年以上に渡って続ける場合もあるので、副作用の痛みの緩和や毛髪の問題、唾液腺の詰まりや歯のぐらつき、口腔内の乾燥も起きやすいので、人によっては精神的なフォローが必要になります。

ー中咽頭がんの検査と処置ー

「中咽頭がん」視診と触診で判明します。進行の程度やリンパ節への転移などはCT、MRIによる画像診断が行われます。

中咽頭がんではステージⅠ、Ⅱの早期の場合、放射線治療によって声帯の温存が図れます。放射線の照射後の副作用は避けられず、生存率が上昇しているとはいえ、再発、悪化すると切除によるがん組織やリンパ節などの摘出が行われているという現状です。器官が複雑であるために再生医療は難しいのかもしれません。

ステージⅢやⅣに進行すると、手術が行われて舌根部や口蓋を切除することがあるので、誤嚥や嚥下困難に対して嚥下機能の回復のための再建手術が後に再度行われます。

ー下咽頭がんの検査と処置ー

「下咽頭がん」になると、CT、MRI、NBI内視鏡による診断が有効で粘膜表面の状態を調べたのちに手術となります。咽頭と喉頭を摘出する手術が行われて、発声器官だけでなく上気道まで失います。発声機能も残りません。小腸の一部を気管と気道に移植して、喉仏の辺りに気道孔を形成するという再建手術を行います。

下咽頭がんによって咽頭と喉頭を摘出した場合でも、音声機能を取り戻すために機能は出来るだけ残して、気管と食道のシャントチューブの挿入という方法もあります。

ー咽頭がんの5年生存率ー

放射線治療と化学療法だけの場合の5年生存率は、ステージⅠの場合、上咽頭がんでは約90%、中咽頭がんが約80%、下咽頭がんでは約60%・手術を受けた場合は70%となっています。喉の違和感を感じた時は出来る限り早期の治療をお薦めします。(この5年生存率は治癒を意味するものではありません)

がん患者の匂いを嗅ぎ分けることができるモデル線虫によるがん診断が始まろうとしているので、数分で終わるがん診断を受けると、初期がんの状態でも100%に近い確率で簡単に見つける事ができます。

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