喉頭がん ~声帯の温存を左右する初期治療~  | 家庭医学の知識大百科「ヘルスカレッジ」~家族を大病から守るためのサイト~

喉頭がん ~声帯の温存を左右する初期治療~ 

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気道の喉仏に出来る喉頭(こうとう)がんの場合、患者の95%以上が喫煙者という高確率です。1か月に1箱のペースで喫煙した場合でも喉頭がんの危険性が30倍に上がるといわれています。喉頭がんの場合は声帯に出来ることが多くなっていますが、咽頭がんと比較すると治癒率の高い病気になっています。

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ー喉頭炎と喉頭がんについてー

声を使う仕事の場合は喉頭の使い過ぎによる初期症状として、ウィルス性の喉頭炎が起きることがあり、声の変化が不自然なアクセントになったり声量が減少するのが特徴で、場合によっては失声することもあります。心因性の失声症とは異なり咽頭の諸症状を伴います。

嗄声や咳の増加、飲み込みにくさや喉の違和感、異物感が残るなどの炎症に伴う症状が現れます。喉の喉頭浮腫があると気道が圧迫されて呼吸困難やチアノーゼを起こすこともあります。

ウィルス性の喉頭炎の場合は治療法がなく、鎮咳薬の投薬が対症療法として行われますが、医師から喉の使用制限と禁煙が言い渡されるのが一般的です。これが悪化したときに喉頭がんを発症することもあります。

ー喉頭がんの性質と発がん部位ー

喉頭がんは咽頭がんに比べるとそれほど悪性でもなく、60%は声帯に起きる病変のみであり、25%はそれに加えてリンパ節への転移があります。残りの15%はリンパ腺を介して離れた場所に転移します。

喉頭がんが出来る場所としては、声帯がある声門、それより上に位置する声門上と、声門下の3つに分類されます。発がんの頻度の高い部分として、60~65%が声帯のある声門に出来ます。残りは声門上で、数%が声門下です。

初期の喉頭がんであれば無症状の場合もありますが、嚥下困難に陥る事もあり、疼痛を伴うため分かりやすい自覚症状となっています。他に嗄声(かすれ声)、嚥下困難、呼吸困難、などが初期症状として一般的なものです。この時点で治療を受けると声帯を温存したまま治癒が期待できます。

ー喉頭がんの治療と予後ー

早期がんの場合の治療として、レーザーによる腫瘍の切除と放射線治療が行われます。5年生存率は90%前後で声帯も本来の声も温存されます。

中咽頭と喉頭のある頭頸部のがん細胞が声帯に転移していない限り、声を失うことはほとんどありません。しかし、声帯にがんが及んで進行が速い場合は喉頭全摘出になり声を失います。また、声帯摘出の場合でも5年生存率は80%を上回るという予後の良さが咽頭がんと異なります。ただ、声門上で発がんした場合の5年生存率は50%程度まで下がります。

頭頸部(中咽頭・喉頭)のがんの場合は主治医以外にも、専門医でもある頭頚科医、放射線治療医、化学療法医、病理医などが診断医として治療法を考えていくという病院もあります。がん専門の病院ではインフォームドコンセントが十分に行われていることが特徴で、声帯を失った場合の精神的なケアや食道を使った発声の練習などが行われています。

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