慢性疼痛と線維筋痛症と下行性疼痛抑制系の関係

doutiu

外傷などが原因で組織の損傷による一時的な痛みや、脊椎の損傷などにより慢性的に続く神経性の疼痛があります。慢性的に続く疼痛は、末梢から大脳までの神経系を過敏にするため、回復した場合でも以前にも増して痛みに過敏になり、強い痛みを感じることになります。

スポンサードリンク



ー原因が見つからない痛みー

外傷後の痛みは神経伝達物質のプロスタグランジンによって「体の損傷や支障」を示唆する痛みが脳に伝達されます。外傷や神経の損傷が無い場合でも、原因不明の神経の痛みを感じたり、ストレスが原因となって痛みが起こることがあります。また、過去に経験した脊椎の疾患によって、腕や足に神経の痛みが出る事もあります。

痛みを感じる原因のない心因性の疼痛の場合でもメカニズムは同じで、心因性の慢性疼痛では過去に原因があり、痛みの原因が明確な場合と原因不明の場合があります。

過去に負った外傷後の痛みや心因性疼痛などは、下行性疼痛抑制系のメカニズムで明らかになっています。脳には痛みを制御、抑制する機能があります。痛みを抑えるシステムとして、脳から全ての神経の末端に至るまで、脳が痛みの制御を行っています。

ー下降性抑制系と痛みの種類ー

脳から下の器官や末梢神経に向けての鎮痛系という意味で、下行性疼痛抑制系と言われるものがあり、痛みを抑えたり悪化させる器官として、痛みを制御している中脳の中心灰白質から下行性疼痛抑制系が始まっており、ノルアドレナリン系とセロトニン系によって痛みの制御が行われています。

脳だけでなく身体にも痛みをコントロールするシステムがあり、脊椎と末梢神経の間では内因性疼痛抑制系としてオピオイド系も下行系の一部として働いています。

原因のない心因性の痛みの場合は、うつ病でもないのに抗うつ剤で疼痛の軽減を行ったり、痛みの原因がなくても弱麻薬系のオピオイドを使用するという治療が行われています。

下行系抑制系の異常が原因となっているため、セロトニン系の疼痛抑制作用が正常に機能していない場合は抗うつ剤のSSRIやSNRIに効果があります。近年ではSNRIの適応症として慢性疼痛が追加されています。サインバルタ(デュロキセチン塩酸塩)であれば、「糖尿病性神経障害に伴う疼痛」などと記載されています。

慢性疼痛の患者に対して抗うつ剤を処方する場合は、直接的な痛み止めではありません。セロトニン代謝系の賦活を図って神経伝達を正常にするということで、下行性抑制系の働きを正常にして、原因のない不要な痛みの伝達が起こらないようにします。

一般的にSSRIやSNRIであれば慢性疼痛に効果があると言われます。うつ病患者以外でも神経性疼痛がある場合などは整形外科で抗うつ剤やオピオイドやモルヒネを処方することもあります。また、臓器製剤でもある鎮静成分の混合剤「ノイロトロピン」の鎮痛作用については解明されていない点も多くありましたが、下行性抑制系を賦活化するということも明らかになっています。

他にも下行抑制系を賦活化して正常に働かせる手段としては、鍼灸による刺激によって疼痛が治まると考えられています。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
スポンサードリンク







関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

スポンサードリンク

お役に立てたらいいね!

ページ上部へ戻る