コロナウィルスの変異によるSARSとMERS

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2012年に中東で発見されて以来、感染力の高い強毒性ウィルスによる中東呼吸器症候群(MERS)。感染拡大が止まらず、WHOによると世界で1139人に感染が確認され感染者は昨年の2.5倍に拡大、東南アジアや欧米にも感染者が広がっています。

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◇治療法のない強毒性感染症MERS

感染症は軽いものから5類~1類に分類されて届け出や強制入院が行われますが、MERSは2類感染症に分類されています。入院勧告が行われて実質的には隔離措置が取られます。現在の治療法としては確立されたものがなく、対症療法を行いながら既存の抗ウィルス薬を試す程度です。

中東のヒトコブラクダを感染源として世界中に感染者が広がり、ヒトとヒトの間では感染を起こさないといわれてきましたが、2015年では二次感染だけでなく三次感染を起こして感染拡大の様相を見せています。

韓国では中東からの帰国者を介して感染者が増え、1,300人に隔離措置が取られています。隔離措置とはいえ、90%は自宅で寝ている状態で、実質的には何の措置もとられていないというのが現状です。インフルエンザに似た急性の呼吸器症状を起こすウィルス感染症です。インフルエンザのような強い感染力を持たないため大きな脅威とはなりませんが、致死率が40%を超える感染症です。

◇共通するコロナウィルスSARSとは?

新型肺炎とも呼ばれたSARSは2002年に中国、広東省で初の感染者を出し、2003年にSARSの制圧宣言が出されるまでに8,000人を超える感染者を出しました。775人が死亡。(日本人の感染者はなし)病原体は新型のコロナウィルスであり、SARSコロナウィルスと呼ばれ、飛沫感染によって感染が拡大されたものです。空気中で長期間生存するため、感染者が触れたものに触ると感染を起こします。宿主はキクガシラコウモリ。

新型ウィルス感染症のため、効果のあるワクチンは無く効果のある抗ウィルス剤も存在しませんでした。2003年に抗体の合成に成功、それ以来感染者は出ていません。WHOの推計では死亡率が15%とのこと。症状は、38℃以上の高熱と息切れ、呼吸困難、咳嗽(がいそう)、肺炎など。

2003年、中国では感染者が多かったものの、事態を軽視して感染者の情報を隠ぺいしたため、香港に感染が拡大するという結果になりました。海外からの持ち込みなど輸入による感染拡大が懸念されましたが、日本は温度センサーによる検疫を行って、感染者を出さずに水際で防御。

◇SARSとMERSの脅威の違い

MERSコロナウィルスによる感染症を中東呼吸器症候群(Middle East respiratory syndrome coronavirus)と呼びますが、ウィルス名に症候群名が含まれているのも変な感じです。SARSは重症急性呼吸器症候群(新型肺炎)と呼ばれて致死率は15%程度です。それに対してMERSは40%とも50%とも言われています。

感染経路と感染力・症状の違いは、SARSがヒトからヒトへ飛沫感染しますが、市中感染は起こしません。感染力もそれほど強くなく、人畜共通感染症でしたがそれで感染が広がったということもありません。感染して発症すると当初はワクチンがなかったため対症療法以外に治療法はありませんでした。インフルエンザと区別がつきにくく、処置を誤ると急速に呼吸機能が低下するため、気道の確保が必要になって、それが遅れると呼吸困難になって致命的な状態になります。1年後にはワクチンが作られました。

MERSはヒトからヒトへ感染する飛沫感染型と言われ、咳をしたときに飛沫が飛んで結果的に空気感染を起こして市中感染も起きていますが、はっきりした感染力は不明です。発症した時には呼吸器機能は重症になり、人工心肺が必要な場合もあります。医療機関にそれがなければ命を落とすということで、致死率が高くなっています。2012年にウィルスが発見されて未だにワクチンが作られていないというのも影響がありそうです。

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