致死性家族性不眠症(FFI)~不眠症でヒトが死ぬ!?~

suimin

発病すると2年以内に肺炎や全身疾患で死亡するという難病指定の疾患。遺伝性の病気だけに現在では治る病気化もしれませんが、対症が日本にほとんどいないというのが問題で、30代~60代で発病して2年後に亡くなるだけに研究者の興味を惹きながら、治すまでの時間的な余裕がないというのも問題になっています。

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◇不眠で死ぬというメカニズム

不眠症で死ぬことはないというのは常識です。最も深い4相睡眠が2~3日間なかったら死ぬと言われていますが、眠っていないと言いながらいつか眠っているものです。なので、死ぬまで起きているということを実践した者は皆無です。関係ないですが、雪山では寝たら震えが止まって体温の低下により死亡します。

しかし、この病気に罹っている者は世界で50人ほどで、日本ではわずかな家系に見られるようです。30代~60代で発病することが多く、初期症状として眠れなくなっていく(睡眠時間が短くなっていく)と、交感神経が優位になり、無気力、呼吸の荒さ、血圧上昇、発汗促進が起きます。

症状が悪化すると、幻視を見ることが増えてきて、言語障害や記憶力の低下も起きます。

これは不眠症の明らかな症状です。ヒトは夢を見ることで記憶の整理を行います。視覚や聴覚から入ってきた余計な情報を忘れて必要な記憶を固定する、ということを睡眠中に行っています。そして脳が休めない状態になると幻視や幻聴、記憶力の低下も起きます。記憶の整理が出来ないのだから、記憶障害が出て当然のように思えます。

最も興味深いのが、睡眠薬が全く効かないという事。睡眠導入剤ではなく、ブロバリンなどの鎮静剤も効きません。上記の症状が現れると、ほとんどのケースで1年前後で死に至るということになるようです。

原因は脳内にプリオンというタンパクが溜まる事で睡眠中枢を破壊するという説が有力です。これはBSE(牛海綿状脳症)でおなじみのプリオン病脳腫ともいわれ、伝達性海綿状脳症などの原因にもなります。

◇ヒトはなぜ眠るのか?

睡眠の作用として、副交感神経が優位になり、新陳代謝やストレス解消、成長ホルモンの作用、メラトニンによる概日リズム調整、免疫力の賦活、疲労回復、脳の休息、胃酸が抑えられて腸の蠕動も減り、アタマの糖代謝も低下します。そして、筋肉の乳酸を分解します。

これらが行われないと、筋肉疲労が取れないまま倦怠感が酷くなります。日中にうとうとして夢遊病者のような動きを見せたかと思えば、酷い疲労感でと倦怠感で倒れたり痙攣を起こすこともあります。最後は寝たきりのまま全身衰弱と肺炎で亡くなるケースが多いようです。

原因としては、プリオン蛋白遺伝子Asp(D)からAsd(N)に変異があることが判明しているので、遺伝子転写とタンパク合成等の遺伝子治療によって発病を阻止できると思われます。理研と京大のiPS遺伝子組み換えによって近い内に実現可能になるでしょう。

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