免疫細胞「好中球」の重要性と、好中球減少症の対策

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好中球は白血球の成分で、免疫細胞の一つとして60%以上を占めています。ウィルスや細菌、真菌を貧食して膿となって外部に排出します。感染や薬剤などが原因で減少することがありますが、血液0.001mlあたり2000個以下になると好中球減少症といい、感染症を起こしやすくなります。

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◇白血球と好中球

白血球の中には、アレルギー反応に関わってヒスタミンを出す「好塩基球」、アレルギー反応の制御を行う「好酸球」、炎症物質や細菌、真菌を分解する「好中球」、免疫反応や免疫系の制御、抗体に関わる「リンパ球」、異物の貧食・分解を行う「単球・(マクロファージ)」の5つに分類されます。このあたりの白血球成分は造血幹細胞や前駆細胞から骨髄で作られています。

虫に刺された時は好塩基球がそこに集まって「刺されたよー!」と、かゆみやアナフィラキシーを起こすヒスタミンを放出します。たとえ気付いていても放出します。放出しすぎるとアレルギー反応を起こして鼻水も垂れるので、抗ヒスタミン剤を飲んだりするわけです。好塩基球だけは存在価値があるのかどうかわかりません。

ところで、主に真菌・細菌を分解する「好中球」は、通常は血液0.001mLあたり2,000個~7,500個含まれています。脾臓や肝臓にストックがありますが、血中濃度が2,000個以下になるとちょっと危険です。

◇これが好中球です

炎症や感染を起こしている部分に、マクロファージや肥満細胞が最初に駆けつけて、サイトカインやロイコトリエンなどの「炎症反応お知らせ物質」が皮膚から放出されると、好中球は血管壁を通過して皮膚へと向かいます。

寿命が1日程度の好中球は細菌や真菌を食って分解したあとに、マクロファージが細菌と好中球を食ってしまって、膿として排出されます。そして膿の中で好中球の一生が終わります。それと同時に脾臓と肝臓にストックされている好中球が血管内に補充されます。そして骨髄では新たに好中球の生産が始まります。

好中球がカンジダ菌を食っている動画

好中球が炭疽菌を捕食する瞬間(Wikipediaより)
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◇好中球が減少する原因と対策

造血機能や薬の影響、感染後に減少を起こし、先天性では自己免疫性反応としてT細胞や自己抗体により好中球を異物とみなして攻撃した結果減っていきます。好中球が減っていくのを防止できるのは抗生物質ですが、抗生物質の投与によってさらに好中球が減っていくと言われています。

好中球減少症の治療として、顆粒球コロニー刺激物質(G-CSF)を投与すると効果がありますが、その次は白血球が減少します。ステロイドによって免疫抑制することで好中球が無駄に集まるのを防いで減少に歯止めをかけることができます。

抗がん剤の投与によって骨髄細胞に影響が及ぶと好中球の産生が減るので、1μmLあたり500個を下回らないように予防的にG-CSFを投与して産生を促します。しかし、その前に感染症を起こすと抗ガン治療は延期になるのでご注意を。

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