血友病の重症度検査の必要性、倫理的な問題を抱える遺伝子検査 | 家庭医学の知識大百科「ヘルスカレッジ」~家族を大病から守るためのサイト~

血友病の重症度検査の必要性、倫理的な問題を抱える遺伝子検査

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血友病とは、遺伝子の異常が原因となり血液凝固因子の欠損または機能低下を起こすことが原因となる出血性の疾患のことです。止血機能が低下すると関節内での出血が止まらなくなり、後遺症が残ります。

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◇血友病の遺伝と重症度

血小板の中に血液凝固因子の第Ⅷ因子と第Ⅸ因子というものが存在しています。血友病は主にその血液凝固因子の不足が原因で起こる遺伝性の疾患で、遺伝する確率は25%です。出生男児の1万人に1人の割合で発生して、女児の発生率は男児の1%程度と言われています。

母親から男児に遺伝しますが、父親から男児に遺伝しません。そして、遺伝して発症するのは99%が男児です。しかし、母親に遺伝子異常が見られない場合でも男児に遺伝することがあり、後天的に遺伝子異常を起こす事もあると言われます。伴性劣性遺伝という遺伝の法則に則った形になり、両親が血友病であれば100%遺伝して血友病の発病率も100%です。しかし、血友病の場合は倫理上の問題で、着床前の遺伝子検査は行われません。

遺伝子によって血友病の重症度は異なってきます。12種類の血液凝固遺伝子の中で、第Ⅷ遺伝子に異常や欠損が見られるものを血友病Aと呼び、第Ⅸ遺伝子に異常または欠損が見られるものを血友病Bと呼ばれていますが、血液凝固遺伝子の異常の中でも血友病Aと血友病Bの場合は内出血がひどくなる傾向があります。

遺伝子の影響により、血液凝固活性が正常値の5~25%であれば軽症に分類されますが、血友病と判断されない場合もあります。血液凝固活性が正常値の1~5%であれば軽度の血友病と診断されて危険度が高まります。1%未満であれば重度の血友病と診断されます。

◇血友病の症状と治療

症状が出るまで遺伝子検査はほとんど行われません。けがをして出血が止まらない場合などに、血液凝固の速度検査が行われます。遺伝子検査を行うと重症度は判明しますが、倫理的な問題により保因者を特定する必要性がない場合もあるので、主に血液凝固検査に頼るのが現状です。

出血を起こす頻度の高い部分としては、関節や筋肉、頭蓋内、腎臓などがあります。血友病と判明していない子供が関節内に出血を起こすと、関節液で満たされている関節包の中に血液が溜まって膨らんでくると自覚症状が現れて、痛みや違和感を感じます。

関節の場合は炎症を起こしたのちに白血球などの免疫細胞によって骨が破壊されるので、歩行困難などの後遺症が残ることになります。軽症の場合は抜歯や外傷の時に判明することが多いですが、重症であれば出産のときや軽く頭を打った時などに軽い脳出血であっても、致命的になったり後遺症を残す場合があります。

違和感を感じた時点で治療を受けると治癒しますが、見た目でわからない上に稀な症状であれば致命的になります。治療としては、血友病患者特有の血液凝固因子阻害物質の機能阻害を主とします。予防としては血液凝固因子の補充療法により通常の生活を送る事ができると言われています。

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