がん治療の最前線、定位放射線治療と陽子線治療の違いと効果

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従来の放射線治療といえば、放射線量が多く正常な細胞に当たってしまうという問題点がありました。そのため、がん治療の後に正常な細胞ががん化されるという後遺症が残る事もありました。近年では直進性に優れた重量子腺を使ってピンポイントの治療も可能になっています。

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◇新しい保険適応のがん治療

保険適応内の定位放射線治療では精度が飛躍的に高くなり治療実績も増えてきましたが、波長の短いコバルトのガンマ線を用いているだけに、放射線量の多さによってある程度の副作用は避けられないものになっています。「体幹部定位放射線治療(SRT)」では、複数の方向から立体的な照射が可能で、比較的初期の3センチ未満の非小細胞肺がんの治療に使われることが多く、主にコバルトのガンマ線が使われています。

手術に比べると、体への負担が少なく手早く済むというのが大きなメリットになっています。日帰りも可能で、長くても数日の入院で済みます。脱毛も起こさず、骨髄機能を抑制することもないため、気軽に受けることができるがん治療とも言えます。ピンポイントの照射が可能になっているので、がん細胞だけに特定して照射する局所制御率が最大97.9%に上がり、正常な細胞に与える影響が2%程度に抑えられています。

短期間・短時間で治療が終わるのが特徴で、従来のガンマナイフと比べると線量も少なく手軽に受けられます。さらに放射線を照射したがん細胞のDNAは切断されて修復不可能になり、正常な細胞は修復可能なレベルの放射線を照射することが出来るというのも特徴です。しかし、高い精度を求めようとすれば、国内に10か所程度しか置かれていないので、近くにないと、治療後の後遺症などの定期検査が不便という面もあります。

◇陽子線による最新のがん治療

X腺の場合は皮膚に吸収されて目標まで届くまでにほとんど吸収されてしまうという特性があっただけに、脳腫瘍には向いていませんでした。

陽子線治療の場合は目標のがん細胞に届いた時点でエネルギーを放出して、そこで大きな線量をがん組織に与えることが出来るというものです。これはブラッグ・ピークと言われて、患部の状態次第で深さを調節することができるという優れものです。

がん細胞の部分だけでピーク(放射線量が最大になる)があるので、それ以前の皮膚や髄膜や骨、神経細胞や脳細胞などの他の組織に影響を与えずにがん治療が行えるというものです。治療は1日1回、週3~5回程度で4~40回ほど行います。

適応する疾患や部位として、原発性脳腫瘍、脳底部腫瘍、肺がん、肝臓がん、骨肉腫、前立腺がんなどが対象になっています。皮膚表面や血管やリンパ組織などに邪魔される事なく患部に届くという成果を上げています。

◇陽子線治療、保険適応は先送り

陽子線治療は先進医療として自費扱い(288万円)になりますが、先進医療をカバーできる保険に入っていれば十分足りる範囲です。この陽子線治療は昨年の先進医療の中でも最も需要が多く約77億円。重量子腺治療が51億円でこの二つを合わせると先進医療費総額の70%以上に上ると言われています。

現在は、陽子線治療の保険適応が審査されている最中です。エビデンスを示すデータを提出できるかどうかによって今後の方針は変わってきますが、保健適応になれば高額医療費制度によって支払額は入院検査費用込みで288万円が10万円以下に下がります。

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