
咳や痰、息切れなどの軽い自覚症状から始まり、慢性気管支炎や慢性肺気腫のどちらかが悪化します。WHOの統計によると、現在の死亡原因として現在4位の慢性閉塞性肺疾患(COPD)ですが、5年後の2020年には3位になると考えられています。症状が軽いので危機感を持たない日本人が多いのかもしれません。 スポンサードリンク
◇ 副流煙は社会の敵?
日本では530万人の潜在的な患者がいると言われて、症状が軽いので医療機関を受診している人はほんの20分の1以下に過ぎません。原因は「喫煙」です。「喫煙以外何もない」という言い方をされています。そこまで健康に悪影響を及ぼすのであれば、完全民営化を行ってJT株を売ってしまえば消費税の引き下げも可能になります。
JTはいつまで第三セクター扱いを受けているのか?と聞きたくなりますが、誰もJT株を買わないという事にもなりそうです。JTの行方は想像もつきませんが、タバコ農家の後継事業としてお茶の栽培でもするのでしょうか。
それはともかく、この疾患はタバコ病などと言われています。患者の90%は喫煙者で、喫煙の習慣がない人の5%が副流煙による受動喫煙をしていることが原因でCOPDの犠牲になっているという話もあります。しかも「死よりも恐ろしい病気」などと言われているようですが、根拠がなく誰が言ったのか定かではありません。
死に至らないとしても、「体力の低下で寝たきりになった上、呼吸困難で動けない。呼吸もできなくなる」というのが死より恐ろしい理由のようです。原因物質として、主流煙より悪質な副流煙の存在を挙げていますが、主流煙の成分も話題にしてほしいものです。呼吸筋や横隔膜がある限り、呼吸が出来なくなるわけがありません。
◇ 合併症に注意といわれても
最もリスクの高いケースは、COPDと糖尿病や心臓病、骨粗しょう症、抑うつなどを併発している場合に予後が悪くなり、死亡のリスクが高くなるというのが過去の傾向とのことです。この組み合わせに何の意味があるのか根拠は示されていません。過去のことは知りませんが、心臓病との合併症は普通に悪そうです。
これも何となくヒトの体に不健康なネタを探して、合併症が危険だから禁煙しましょう。と根拠もなく言っているようなものです。最近のニュースとしては不健康をネタにすると注目度が上がるというか、ライターも書きやすいのかもしれませんが、「死より恐ろしい病気」で検索すると慢性閉塞性肺疾患COPDしか出てきません。
比較対象として、自然死を選択せず人工呼吸器をつけてしまった筋萎縮性側索硬化症(ALS)の患者の場合、いつ死ぬかもわからず暗闇で生きていく恐怖は死を超えそうですが、やはりCOPDが今の流行なのでしょうか。
◇ 喫煙者を非難するより中国に
今の健康ブームは健康的になるより、生活習慣病の対策を取らずに罹患した者の悪化程度を注目する傾向は大きいようです。本人はちょっとした運動をしながら、相対的に運動量の少ない者や、健康に関する意識が低い者に対しては病気になって当然のような風潮もあるように感じます。DHAを飲んでいるだけで「健康にいい生活をしている」という自己満足みたいなものです。
COPDの悪化によって肺胞を失っていくと肺全体の機能が低下していきます。肺胞を失って肺活量が減少したとしても、それを元に戻す事は可能です。再生医療ではないですが、肺胞の数に変化がなくても大きさの変化はあるものです。血液中のガス交換効率は悪くなりますが、肺にもある程度の自己再生能力があるので、結核で肺を半分切除したとしても、リハビリ次第で肺活量は戻ります。
2020年には死亡原因の3位にCOPDが入ると予測されていますが、それまでに再生医療が確立されてゼロから肺の再生もできるはずです。再生医療のニュース性は高い割にこういう時はあまり出てこないのが不思議です。何でも再生してしまうより、悪化する方にタイトルを変えると興味を惹くという風潮も変なモノです。

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