
睡眠時無呼吸症候群は一般的ですが、一時的に停止しても再起動します。通常は放っておいても大丈夫です。日中に眠気を感じたり熟睡感がなければ問題になってきます。最近の生活習慣病に伴って「肺胞低換気症候群」が増えているようです。 スポンサードリンク
◇睡眠時に呼吸が止まる原因
睡眠時無呼吸症候群(SAS:Sleep Apnea Syndrome)とは、10秒以上の無呼吸状態が7時間の睡眠中に30回以上、または1時間に5回以上繰り返す場合と定義されていますが、自分ではそれに該当するかどうかわかりません。呼吸器科では1泊の検査を行っているので、日中の眠気や集中力の低下、熟睡感の無さ、酸欠による起床時の頭痛など、心当たりがあれば検査を受けてみましょう。重症の場合は酸素飽和度が50%を切ることもあります。重症の肺炎の場合、酸素マスクが外れた時に80%を切ることがあるという程度なので、それを超えるほどの酸素不足です。
口のいびきを伴う場合は舌の滑り込み(舌根沈下)によって気管が塞がれます。この時にいびきと息苦しさを感じて眼が覚めることになります。この時のいびきは相当な音量なので判りやすいかもしれません。口呼吸の時にこれが起きます。他に口蓋扁桃の肥大や扁桃周囲炎が原因で気管への通り道が狭くなって、いびきや呼吸困難を起こす事もありますが、この手のタイプは8歳までの免疫力が確立していない子供に多くなっています。
鼻のいびきではアデノイドが肥大した時に落ち込みが起きて、鼻呼吸の時にいびきがやかましくなります。慢性副鼻腔炎や慢性鼻炎は通気性のよさそうないびきなので、呼吸をしている場合がほとんどです。鼻炎や副鼻腔炎が悪化すると睡眠時無呼吸症候群の原因の一つにもなることがあるので、注意しましょう。
気管支炎が悪化すると、気管や気管支内に分泌物が増えて気管が狭くなるので呼吸が出来なくなりますが、脂質異常症の場合に喉の腫れがあると呼吸困難の原因になります。肥満体質の場合は喉の腫れが呼吸困難の原因になります。
◇中枢性肺胞低換気症候群
これは、先天的に呼吸中枢に異常のある病気で、肺機能や呼吸筋に異常が見られず、意識的に深呼吸をすることで二酸化炭素の分圧が正常に低下するものの、通常の呼吸では炭酸ガスを吐き出す機能がやや衰えるというもので、寝ている間以外では全く問題なく生活できます。しかし、睡眠中に呼吸が停止するというもので、難病に指定されています。
原因としては、炭酸ガスの濃度が高い場合や、酸素濃度が低い場合に通常は呼吸中枢で呼吸を促されますが、低酸素や高炭酸ガスに対して中枢神経へのフィードバックが行われないことで、換気が行われないという症状です。このフィードバック以外に異常がないというのがこの疾患の特徴です。酸素不足でも炭酸ガス過多でも許容範囲だと脳が判断する事で呼吸不全が起こります。
軽症の場合、日中はそのフィードバックが正常で通常の呼吸を自発的に行っていますが、次第にフィードバックを失っていき悪化します。

コメント
この記事へのトラックバックはありません。
この記事へのコメントはありません。