放射線肺炎 ~やむを得ず当たった放射線治療の副作用~

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胸部のがんに対する放射線治療が原因で起こした肺炎のこと。肺がんを含めて、食道がん、乳がん悪性リンパ腫などの放射線治療が原因となって6か月以内に発症した場合、放射性肺炎と呼ばれています。

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◇放射性肺炎の原因と症状

現在の一般的な病院に置かれている放射線治療機器では、約60Gy~80Gyが局部に照射されます。現状の放射線治療では内臓に照射する場合、そこに到達するまでの臓器や患部を超えた部分まで放射線の影響を受けます。なので、胸の前の部分に照射すると正常な細胞も犠牲になる運命になっています。その結果奥にある肺にも放射線が当たって、放射性肺炎だけでなく、放射線二日酔いやら食欲不振、吐き気、めまい、頭痛も起きてきます。

誤って全身に照射すると即死するレベルの放射線が、やむを得ず正常な細胞に当たることが原因と言われていますが、やむを得ず当たるのは古い放射線治療なので、患者としてもやむを得ず古い型の放射線治療を受けるということでしょう。病院によって質の異なる医療なので仕方ないのかもしれませんが、やむを得ず当てないでほしいものです。

放射線治療後、6か月経過すれば妊娠も可能ということですが、6か月以内にどこかで再発するかどうかが放射線治療の副作用の目安になっています。放射線治療の副作用として間質性肺炎や肺線維症を起こすことになります。特に40Gy以上の放射線を当てると高率で放射性肺炎を起こします。過去に照射歴がある場合や同一部分に2回の照射を行うと放射性肺炎を起こす確率が高くなります。(という説明もありますが、高くなるのではなくて100%です)

◇こんな時だけ確率論

放射線の副作用となると、確率という言葉を漠然とした使い方をされるのがイヤなものです。「確率が高くなる」とか「さらに発症率が高まります」という言い方ですね。

60Gyがやむを得ず全身に当たったら90%の確率で即死しますが、10%は10分後に亡くなります。という感じで、100%死亡するという表現を避けるような言い方です。副作用が出るかでないかは2択だから2分の1のような詭弁もあるかもしれません。シュレーディンガーの猫ならそれも許容範囲になる確率は高いです。

放射線肺炎は普通の肺炎と症状は同じです。予後を考えると放射線の副作用は5年間は経過観察が必要です。ちなみに喫煙者の90%は放射線肺炎を起こします。致死的な放射線肺炎は2%に過ぎません。治療法はステロイドの服用が行われていますが、正しい治療法とは限りません。免疫抑制剤の投与も行われますが、どれが正しいという治療法がないのが現状です。予防法としては、一説では免疫力を高めることだそうです。しょうがやネギで体を温めて質のいい睡眠を取りましょう。

現在の定点放射は保険適応で、陽子線治療であれば近い内に保険適応になる予定なので、それまで待つのも一つの手段です。正常な細胞に放射線が当たる確率は2%未満です。

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