急性糸球体腎炎の原因と症状、早期治療の必要性 

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腎臓の糸球体に炎症を起こすと、腎機能の低下によって尿の量が減少して、蛋白尿や血尿、むくみが出てくるのが特徴です。初めて溶連菌に感染した3歳~10歳の小児がよく起こすもので、急性の場合は早めの治療によって治癒します。通常は自然治癒しますが、悪化した場合は慢性の腎不全になると、透析が必要になってきます。

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◇急性糸球体腎炎の原因

原因としてはA型β群溶血性連鎖球菌の感染が90%以上を占めています。初めて感染する3~10歳の小児に多く見られる症状で、小児の場合は腎臓にまで影響が及ぶのが主な原因になっています。他に原因となる最近では肺炎球菌や黄色ブドウ球菌などがあり、稀にインフルエンザウィルスによる感染で起きることもあります。

通常は上気道に感染を起こして、急性咽頭炎や急性扁桃炎などの感染症状が前駆症状として見られます。のどの痛みや咳、痰、発熱、頭痛などの上気道の感染症状が現れた後、2~4週間程度経過すると急性の糸球体腎炎を起こすことがあります。

急性咽頭炎や急性扁桃炎の時にペニシリン系やマクロライド系の抗生物質を使っていれば糸球体腎炎の発症を防げたはずですが、二次感染防止であっても抗生物質を使わない医師が増えています。それが原因ともいえる医原病のようなものかもしれません。

近年では通常の感染症でも抗生物質を多用することで、糸球体腎炎の発症率が減少していることから、耐性菌の増加を危惧して抗生物質を使わない方針に変更した小児科医が、この病気を増やしているというのが現状です。

◇急性糸球体腎炎の症状

糸球体は腎臓にある血液ろ過機能の一部ですが、感染による炎症から一時的にろ過機能が低下すると、蛋白尿や血尿が出るようになります。尿量の減少に伴ってむくみが出たり、全身の倦怠感やナトリウムの濃度が上昇する事で一時的に血圧が上がります。

浮腫と薄い血尿、高血圧が見られるのが主な特徴で、それで診断はできます。他の症状としては、全身の倦怠感や脱力感、食欲不振、吐き気、背中の痛みなどが出てきます。急性の場合は治りやすくなっていますが、尿量の減少が大きく長期間続いた場合は治りにくく、腎不全を起こすと一生にわたって透析が必要になります。透析を行うと寿命も短くなるというのが定説です。

急性糸球体腎炎(急性腎炎ともいいます)の経過として、小児の場合は慢性に移行することは少なく90%が治癒して後遺症も残さないと言われています。成人の場合は50~80%前後の治癒率なので、残りは治癒までに時間がかかったり透析の可能性も出てきます。

◇急性糸球体腎炎の治療

主に腎臓に負担をかけないという対症療法になります。血圧を下げるための降圧剤は腎臓の負担が少ないアンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害剤や、アンジオテンシン受容体拮抗剤(ARB)の両方が使われて、蛋白尿を減少させて腎機能の低下速度を遅くするという作用が期待できます。腎機能を見ながら利尿剤が使われます。

蛋白尿や高血圧があると、入院して安静にしながら食事療法がおこなわれます。初期に抗生物質が使われることもあります。抗血小板療法や、糸球体腎炎による高血圧をさらに上げてしまう副腎皮質ホルモンは使いません。

1~3か月の入院のあとは自宅療養になり、1年間は食生活の改善と安静を保ちます。蛋白尿がなくなれば多少の血尿があっても運動が可能になります。その後1年間は通院して検査を受ける必要があります。発症の後2年間は生活に制限を受けます。

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