過去の病気であるはずの「くる病」の幼児が急増中! 

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戦後の栄養状態の改善によって姿を消したはずの、くる病が20年ほど前から増加しています。現在ではありふれた病気だと言われ、ひざ関節の変形を招いて歩行困難や転倒を起こすくる病の原因とは?

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◇くる病の症状と原因

小児の骨の発育不良からひざ関節の変形を招いて、O脚やX脚などの外見上の問題だけでなく、骨の成長障害や軟骨の変形により歩行障害や転倒しやすいなどの症状が出てきます。主に生後3か月以降の骨形成が行われる時期にビタミンDの欠乏症が直接の原因になります。

リンの摂取不足や消化管からの吸収低下が原因の低リン血症なども起こります。この場合はビタミンDと関係なく主に遺伝性の低リン酸血症によるくる病を発症します。

ところが、新生児ではビタミンDやリンが不足してくる病を発症しても親が気付きにくいいものです。そして、成長期にくる病が放置されたままということが多くなっています。歩き始めの頃に気付いても変形しているわけでもなく、外観上の問題がないので立って歩くまでは治療が行われないのが問題になっています。

◇ビタミンD不足の原因とは?

ビタミンD不足の主な原因として、栄養バランスが整った過不足のない粉ミルクから母乳に切り替わったことが大きな理由として挙げられています。現在では先進国の大半が母乳を推進していることがビタミンDの不足を招いています。

1980年ごろからWHO(国際保健機構)やUNICEF(国連児童基金)、当時の厚生省などが母乳を推進したことで90%以上が母乳に切り替えたという経緯があります。母乳から抗体を与えることで免疫力の向上を図る事が出来ることや、母乳の消化吸収がいいことに加えて、哺乳瓶を持ち歩く必要がないなどの理由から母乳派が増えてきたとのことです。

◇粉ミルクにも問題が?

粉ミルクにもヌクレオチドが含まれているから、免疫力の面では問題なさそうにも思えますが、作る時のスプーンや哺乳瓶の殺菌が面倒で、殺菌のために70℃以上のお湯を用意しなければいけない。というのも面倒です。家庭のエンゲル係数も少しは上がります。粉ミルクに細菌が含まれているという噂もありますが、それはごく微量なので全く影響はありません。

母乳から離乳食に変わると粉ミルクを飲むこともなくなり、ビタミンDの不足を招いたということになります。カルシウムは不足していないので、結果的にビタミンDまたはリン酸の不足が現在の子どもにも影響しています。1980年ごろに母乳に切り替わったので、今世紀に20歳を迎えた成人未満の子どもはビタミンDの不足が影響しています。

◇最も大きな問題

他の原因として、離乳食のアレルギーの問題もあり、特にタマゴを避けることがビタミンDの不足に拍車をかけています。意思表示が難しい乳幼児なので、アレルギーでかゆみがあっても機嫌が悪いだけではわからないという理由もあるのでしょうか。

また、日光を浴びることでビタミンDが体内で生成されますが、室内で遊ぶ子供が増えてきたのが原因の一つになっています。というわけで現代病の一つとも言われています。

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