見当識障害(失見当識)~高次脳機能障害のひとつの症状~ | 家庭医学の知識大百科「ヘルスカレッジ」~家族を大病から守るためのサイト~

見当識障害(失見当識)~高次脳機能障害のひとつの症状~

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見当識の異常を起こす原因として、交通事故や頭部外傷、薬剤の副作用や深部体温の低下によって起きる事がある症状です。空間や時間、対人関係などの認識能力が低下することで日常生活に支障が出てきます。


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◇見当識障害の原因と症状

時間、空間、人物、周囲の状況を正確に把握できなくなるという、脳の高次機能障害のひとつです。脳腫瘍やアルツハイマー、認知症の症状の一部としては身近なところで見かけるものですが、体温調節機能に影響が出て低体温症になった時にも起きるものです。脳炎や脳血管障害、睡眠障害でも起きますが、この場合は一時的な症状で済みます。

脳障害や体温の急激な異常を起こす病気の場合、意識レベルの低下を一時的に起こすことがあり、その影響で後遺症が残った場合など、それが慢性的に続くと見当識の異常が持続します。本人が自覚している場合もあれば、全く自覚が出来ないなどの症状は傷害の程度によって違います。

◇認知症などの見当識障害

脳に傷害がなくても、アルツハイマーや認知症などの疾患の症状として見当識の異常が起こります。この場合、慢性的に見当識の障害が続くものの、本人の自覚がない場合が多いので周囲の者を困らせることになります。

例えば慢性的な認知症の場合は見て聞いて話すことは可能ですが、認知状態は日によって異なってきます。調子のいい時は見当識の異常もそれほど大きくないので、わりと普通に会話が成立して、日常会話であれば問題なくこなせます。

次第に調子が悪くなってくると、具体的な症状として、「ここがどこなのか? 今は何月何日の何時ごろ? 話している相手は誰なのか?」という人間の持つ高度な脳の機能の障害が出てきます。コミュニケーションにおいては問題が出てきますが、その他の人間として必要な基本的な機能は、全て、またはある程度残っているので、介護者がいれば、生きていく上で大きな問題となるものはそれほどありません。

◇見当識障害の対処の限界

見当識異常の原因に関わらず、症状が悪化していくと家族や介護者では手に負えなくなることがあります。見当識に障害がある患者の症状悪化により、自分が置かれている状況を含めた空間認識、時間が経過していく感覚などの時間の概念、会話している相手の認識力まで低下していくと、家族では対処できなくなる場合があります。しかし、医師は原因疾患の治療が終わればそれ以上は関与しません。

見当識の異常を自覚している患者の場合は、症状悪化も自覚して苦痛を感じていると言われています。アルツハイマーのように記憶障害があれば、見当識の喪失など人間としての機能低下は気にならないのかもしれません。

苦痛を訴える患者や、生活に支障が出ると困っている患者の場合、または家族が困っている場合などがありますが、その場合は理学療法士によって、ケースごとに合理的で確立された理学療法が行われます。

最初は幼児に物事を教えるようにゼロからのスタートの場合もありますが、一般的に活動意欲の低下があるものです。それに対しては、カレンダーや時計の見方を教えながら毎日決まった時間に簡単な課題を与え、それを日課にするということが行われます。体力的に問題がなければ、日中は横にならないという生活を続けてよりアクティブに生活することが目標となります。

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