早老症(プロジェリア症候群・ウェルナー症候群)の遺伝子異常 

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早老症には多くの原因と疾患がありますが、日本人に最も多いのがウェルナー症候群で、主に成人期に発症します。これに対して、小児期に発症するのがプロジェリア症候群では平均寿命が13年といわれています。どちらも遺伝子の異常によって発病しますが、一つの塩基配列が異なるだけで早老症を発症します。

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◇日本人に多いウェルナー症候群

世界で1300人の患者がいますが、その中に占める日本人の割合は80%以上で、患者数は1000人以上にのぼっています。日本の実質的な患者数は2,000人を超えると推定されていながら、見過ごされているのか表に出ないのが原因かどうか実数は把握されておらず、推定患者数になっています。

成人になって発症するのが特徴で、特に思春期以降の老化が早く代表的な早老症とされています。発症が遅いためか、声枯れや外見から通常の老人に見えることもあります。それが原因かどうか不明ですが、日本人はマスコミなどを相手にする者がいないため、表に出て世論に訴えることも世界に訴えることもなく、治療法の確立が遅いのかもしれません。

◇ウェルナー症候群の症状と原因

主な症状として10歳以降で白髪になり、強皮症を伴う白内障や軟部組織の石灰化、嗄声(させい:枯れ声のこと)、低身長・低体重その他内分泌の異常や甲状腺機能低下や、糖・脂質代謝異常が発現します。死亡の直接的な原因としては両課による動脈硬化や悪性腫瘍が多くなっていますが、病気の進行がそれほど速くないので対症療法によって寿命が延びているのが現状です。60歳以上まで生きる人も珍しくないと言われます。

原因遺伝子としては8番染色体にあるWRNという単一遺伝子(4種類の遺伝子タンパクを作る塩基配列の一つ)の転写ミスによって発症することが判っています。遺伝子修復に関与する遺伝子ということが判明しています。発がんを含めて全ての疾患が遺伝子修復タンパクの異常が原因になります。

◇進行の速いプロジェリア症候群

こちらも難病ですが、原因となる遺伝子の特定は既に済んでいます。第一染色体のラミンA遺伝子の塩基配列の一つだけが入れ替わっているに過ぎません。染色体には30億の塩基対と2万の遺伝子がありますが、30億の塩基対の中で1つの塩基が入れ替わっているだけで、老化が8倍~10倍の速さで進んでいくという不合理な世界です。

ヒアルロン酸の代謝速度の速さと、遺伝子自体の寿命を決める両端のキャップの役割を果たしているテロメアの異常な消耗が、老化の原因の可能性があるという説が有力とも言われています。細胞分裂は50回が限度ですが、テロメアの消耗が早いと、細胞分裂が50回に達する前にアポトーシス(細胞の自滅)を起こすのかもしれません。

◇17歳で老衰死する前の感動スピーチ

2014年1月に17歳で老衰死した、サム・バーンズ(Sam Berns)という誰もが知っている有名人。プロジェリアの難病を発症して以来、自ら幸せに生きるための3つの哲学を語っています。

600万人に1人の難病の患者をネタにしたい日本のテレビ局もあったようですが、難病患者に共通する「同情してほしくない」という本人の意思を尊重してほしいものです。

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