ピロリ菌の除去とプロトンポンプ阻害剤の危険性?

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何かとストレスを慢性的に感じる事の多い時代になってきました。それに伴って胃酸過多を起こした結果、胃潰瘍や胃食道逆流症の患者が増加しています。胃癌対策としてピロリ菌の除去が保険適応になってきました。そして新しく開発されたPPI(プロトンポンプ阻害剤)が一般的に使われています。次第に知られることになったその副作用とは?

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◇ピロリ菌除去に欠かせないPPI

胃粘膜に住み着いたヘリコバクター・ピロリ菌によって胃潰瘍や胃がんを引き起こすことは一般的に知られています。ピロリ菌の除去は胃潰瘍と十二指腸潰瘍に限って保険適応でしたが、新たに追加された適応症として「慢性胃炎」があります。

通常のピロリ菌除去のために使われる薬剤として、プロトンポンプ阻害剤とアモキシシリン、クラリスロマイシンを1日2回、1週間にわたって行われます。

ピロリ菌除去だけでも一次除菌の有効率が80%、二次除菌が90%程度なのですが、慢性胃炎の場合は除菌率が60%~70%と言われています。多少の耐性菌があったところで、時間依存型のマクロライド系のクラリスロマイシンや濃度依存型のペニシリン系アモキシシリンとPPIで効果はありそうですが、慢性胃炎の場合は難しそうです。

◇ピロリ菌除去はお早めに

ピロリ菌の除去が済んだ胃壁はきれいなものですが、70~80歳以上の高齢になって除菌をしても発がん率は下がりません。見た目がきれいになるだけです。出来るだけ若い方(20歳あたり)が胃がんの予防効果があると言われています。
(OMRON健康コラム:「保険適用になった「慢性胃炎」のピロリ菌除菌」より)

しかし、PPIの登場は早くても1980年代です。50年前からピロリ菌の除去が行われていたわけでもなく、20歳と80歳の発がん率が異なると言われても比較対象が何なのか不明な点もあります。また、ピロリ菌は口腔感染するので、20代で除菌をしても再感染する可能性は無くなりません。

◇食道がん防止にもなるPPI

20世紀の終わりごろから持てはやされたH2ブロッカー(ガスター)のおかげで服用だけで胃潰瘍が治るという画期的な薬が発売されて、胃潰瘍の手術が30分の1に減少したという実績もあります。しかし、慢性的に服用していると次第に効果が無くなります。

そこで登場してきたのが、プロトンポンプ阻害剤のランソプラゾール(タケプロン)、ラベプラゾール(パリエット)、エソメプラゾール(ネキシウム)などが続々と発売され、最も人気の高いネキシウムは世界120か国で承認されて使用されています。

これらのプロトンポンプ阻害剤は胃酸を抑えて胃食道逆流症(逆流性食道炎)にも効果を発揮して、胃酸の逆流による食道がんを防止するという効果があります。食道は胃酸によって一度粘膜が侵されると、その部分は胃粘膜に変わってしまい、元には戻りません。そのため、慢性的にストレスを感じている人はPPIによる胃酸抑制は欠かせないものです。

◇PPIの慢性的な高用量の服用に注意

心疾患や脳梗塞などはPPIの添付文書にも記載されていませんが、現在問題になっているのが、プロトンポンプ阻害剤の長期的な高用量の使用で死亡率が高まるということです。といっても、具体的な疾患や数字や根拠らしいものは何もありません。

「胃酸を抑えると、雑菌が胃で繁殖するから良くない」という記載は見かけましたが、雑菌とは何でしょう?死亡率が2.5倍とは、何年間で何の病気による死亡率なのかわかりません。根拠を探すのに毎回苦労しているので、適当なPPIの批判はやめておきましょう。

医師向けの会員制サイト(メドピア)のアンケートによると、医師の間でも最も人気のある「ネキシウム」を高用量(40mg/day)ではなく、通常の用量(20mg/day)であれば長期服用でも問題ないとのことです。

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