人工膝関節置換術の適応症とメリット・デメリット・注意点など

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ヒトの関節の中で最も負担のかかる膝関節の疾患は多く、負荷がかかって起きる変形性ひざ関節症や、痛みのひどい関節リウマチなどのQOLの向上に役に立つのが「人口膝関節置換術」です。そのメリットとデメリットの数々をご紹介。

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◇膝関節の負担による変形と痛み

歩行の際に全体重がかかって負荷がかかる場所が膝関節で、加齢とともに骨密度の低下などが原因で膝関節が変形したり、先天的なO脚やX脚による股関節や膝関節への負荷、肥満による膝関節への負担の増大が原因になります。

また、単なる運動不足による筋肉の減少から来る膝関節の変形、女性の場合は更年期障害や閉経によって骨密度の低下が起きることで膝関節の変形が起きやすくなります。

そして、変形性膝関節症が起きると、立ち上がる時や歩行時に痛みが出たり、膝に水が溜まるなどの症状が出て、軽い運動をすることさえ困難になってきます。関節リウマチの場合は持続する痛みが原因で歩行も難しくなってきます。

◇人工膝関節置換の適応症

人工膝関節置換の適応症として最も多いのが関節リウマチの痛みの軽減です。次に多いのが、膝関節の変形による関節の破壊が起きると軟骨が減少して骨同士が当たる事になり激痛を伴うため、人工の膝関節置換手術が検討されます。

膝関節の変形が原因となり日常生活に影響が及んできた場合や、痛みの改善が困難である場合、膝関節の可動範囲が狭くなってきた時などに人工膝関節置換手術を受ける高齢者の患者が増えていますが、先天的な膝関節、股関節の変形がある場合は年齢に関係なく、20代でも人工膝関節に置き換える人が増えています。

他の方法で痛みの軽減や膝関節の変形が治療できる場合は適応症とならない場合があります。デメリットもあるので、基本的に誰にでも行える手術とは限りませんが、強く希望すれば不可能ではないという程度でしょう。

◇人工膝関節置換手術とは?

数日間の検査入院の後に、下半身だけの硬膜外麻酔により手術が行われます。既存の骨を削って大腿骨の関節包を削って、コバルトクロム合金またはチタン合金などのアタッチメントを取り付けます。膝の下の骨を削った後に金属のアタッチメントの上にポリエチレンで出来た人工軟骨を取り付けて2時間程度で終了。

という簡単な手術で、膝の前面の切開は12センチ程度です。切開の後は残りますが、手術後に形成外科にて傷痕を消すことは可能です。後靭帯は残す場合と切除する場合があります。人工軟骨は高密度ポリエチレンですが、通常の使用であれば1年で0.1mmほど摩耗します。人工関節の耐久性は20年程度といわれています。年齢によっては負担のかかり方も異なってくるので、若い人であれば何度か人工関節を交換することになります。

手術後2日程度で立ち上がる事が可能で、2~3か月のリハビリのあとに通常の生活を送る事ができます。リハビリでは歩行はもちろんですが、関節周りの筋肉をつけることが主になります。

数時間の手術の後には痛みが軽減されて、可動範囲が増えるため手術前と比べて通常の歩行が出来るようになるというメリットは大きなものです。

人工関節に置換後に注意する症状として深部静脈血栓症がありますが、これはどのような手術でも起こり得るものです。手術後であれば間欠的空気圧迫装置によって強制的に静脈の血行を促すことで血栓防止になりますが、その後は血栓防止薬の服用や弾性ストッキングの着用などで予防可能です。

感染症や炎症による発熱などが起きることがあります。ひどくなると関節部分が化膿したり、人工関節の周りの骨が骨折することもあります。他に、ポリエチレンの磨耗により摩耗粉が出て周囲の骨に影響を与えることがあります。いずれにしても定期的な診察が必要になります。

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