高アルドステロン症 ~治癒が期待できるようになった高血圧~

kouketuatu

副腎皮質から分泌されるアルドステロンというホルモンによって、ナトリウムとカリウムのバランスが取られています。そのアルドステロンはナトリウムの再吸収を促した結果、血圧を上げる作用のあるホルモンです。高アルドステロンとは、その濃度が上がる事で高血圧になるという、患者数が多く治る難病です。

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◇原因が特定できた高アルドステロン症

副腎皮質の異常が原因でアルドステロンが高濃度になる原発性アルドステロン症(原因が特定されているもの)とは、ナトリウムの濃度を上げてカリウムの濃度を下げる作用があるホルモンで、副腎に腫瘍が出来ることで過剰な分泌が起きることが判っています。

これは高血圧の10%に見られるもので、国内だけで約400万人の患者がいます。症状としては、血圧が高いにもかかわらず降圧剤の効果がないというもので、高アルドステロン症のリスクとしては高血圧や動脈硬化の原因になります。それに伴って起きる疾患として、高血圧がダイレクトに影響する脳卒中や、高血圧で血栓が飛んで出来る心筋梗塞、電解質のアンバランスによる心不全、腎不全、不整脈などが起きる可能性があるというものです。

若年層にも多い疾患であり原因不明の高血圧であった難病でしたが、副腎が原因とわかったため、副腎の摘出によって降圧剤を服用する必要もなくなり治癒が期待できるようになってきました。高血圧の10%を占める原因不明の二次性高血圧の治療法も確立されています。

◇手術前検査に2カ月半!?

高血圧の場合、降圧剤を飲むと効果があれば、原因不明の本態性高血圧と呼ばれて降圧剤による治療が継続されます。降圧剤の効果が無い高血圧の場合、高アルドステロン症を疑って検査が行われるようになっています。しかし、その特定に至るまでの検査に時間がかかります。手術に至るまでおおよそ2か月半程度の検査期間が必要になるといわれています。

高アルドステロンのスクリーニングとして、最初に行うのが血液検査によるアルドステロン、レニン比検査で、ARRが200以上では(アルドステロン症の疑いあり)になり、この時点で専門の医療機関を紹介されることもあります。

その医療機関で手術が可能であれば、2週間の検査後に内服薬が変更されます。アルドステロン症の確定診断までにはさらに3週間必要になります。アルドステロン症確定診断の後、治療方針を決めるための検査を行い、これも2週間かかります。

◇難治性の高血圧患者が治る時代に

最終的に手術前検査として副腎静脈サンプリングという検査によって、片側性か両側性の判定を行います。片側性の場合は手術を行うか薬物療法の選択ができますが、両側性の場合は両方の副腎を摘出しないと意味がないので手術ができません。

手術は腹腔鏡下で片方の副腎の摘出が行われて、数週間程度の入院で済みます。検査から退院(または内服による治癒)までは2~3か月という手間のかかるものです。

初期では腫瘍の摘出だけ、という場合もあるので早めの手術の治療成績が良くなっています。10%の割合で悪性腫瘍の可能性もあります。

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