副腎性器症候群(先天性副腎過形成)~新生児代謝検査でわかる病気~

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副腎のホルモン産生に関わっている内分泌系の物質によって、副腎皮質から分泌されるホルモンの欠乏により副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)が下垂体から分泌されて、副腎皮質ホルモンを無理に作り出そうとするため男女ともに副腎が肥大を起こした結果、男性化ホルモンのアンドロゲンが過剰に分泌されて男女の外観に影響してきます。

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◇副腎性器症候群の原因とは?

副腎に関する内分泌系のホルモン産生と分泌は少し複雑になっています。副腎皮質ホルモンが減少すると、下垂体から副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)が分泌されて、通常のホルモン産生を促しています。

ACTHが過多になると、ホルモン産生を行っているにも関わらず「もっと作れ」という指令が下される矛盾が起きることになり、副腎自体が肥大を起こしてホルモン産生に励むようになります。

そして、副腎皮質で作られるホルモンの内、男性化ホルモンでもあるアンドロゲンの濃度が男女ともに増えることで、特に女性の外観に与える影響が問題になってきます。

◇新生児の副腎性器症候群

副腎過形成自体はほとんどが先天的なもので、遺伝子の異常によってホルモン合成に障害が出るというものです。新生児の場合は新生児マススクリーニング(新生児代謝異常等検査)によって、内分泌疾患の項目の「先天性副腎過形成症」の有無によって判明します。

この検査は全ての新生児が受けるため、先天的な副腎過形成があれば判明する病気です。といっても、その検査の前に出生時の視覚的な性別判断が難しいことが原因で、ほとんどの新生児の場合は先天性副腎過形成症が判明する事になります。

新生児期に起こる副腎ホルモンのアンバランスにより、早い時期に副腎不全を起こすことがあるので、男性ホルモンのアンドロゲン抑制などの処置を行わないと生後数日で危険な状態になります。

◇後天的な副腎性器症候群

後天的に発症した場合は、男性ホルモンアンドロゲンの増加により生殖器の外見の変化が大きく、特に女児の性器の外見が男に似てくるという症状が顕著に見られるので、副腎性器症候群などという症候名が付けられています。

男女に共通する症状として、多毛、性的な早熟、性欲亢進、生殖器の男性化、成長の早期終了などがあります。通常は外見によって親や本人が気付くことになるので、思春期前に副腎皮質ホルモンの投与などにより、男性ホルモン抑制などの治療が行われるのが一般的です。

無治療の経過として、思春期の生殖器の機能としては男女ともに正常なのですが、男児の場合は陰茎の発育異常や性欲亢進など、成長ホルモン過多の状態と似たような症状が出てきます。女性が思春期の前に性的に成熟してしまうと、その後に早く退化を起こしていき、稀に不妊を起こす事があります。

女性の場合は、女児の頃から外見上の変化が出てきます。そして思春期前から早熟の影響として女性の生殖器の機能変化が起きると退行も早くなります。思春期を過ぎて無月経や乳房縮小、子宮の委縮など更年期以上の変化があり、閉経に近いような状態になります。

内分泌系の疾患では似たような症状のものが多いため、確定診断までに時間がかかることがあります。女児は思春期前に言いにくい症状が出てきますが、多毛が最初に出る軽い症状なので、他の病気と間違えることは少ないかと思います。

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