心因性蕁麻疹(ストレス性蕁麻疹)と慢性的なストレスについて

sutoresu

通常の蕁麻疹といえば、特定の物質に接触したときや、特定の食べ物を摂取した時に起きるアレルギーが一般的に多く見られるものですが、原因不明の蕁麻疹も意外とあるものです。ストレスや疲労が原因になる心因性蕁麻疹では本人さえ原因が判らない場合があります。

スポンサードリンク



◇心因性蕁麻疹の特徴と症状

蕁麻疹などの皮膚症状は、ほんの些細な精神的な原因から内臓の疾患であったり、呼吸困難を起こして生命の危機を及ぼす食物アレルギーまで、体の不調を反映することが多いものです。

例えば、引っ越しや転勤・左遷などで劣悪な環境下に置かれた場合や、職場の人間関係なども含めて環境の変化に対応できず、軽度の神経症や心身症などから皮膚疾患として発疹が出ます。また、出産時や更年期などは女性ホルモンの減少によって精神的安定を欠く時にも蕁麻疹が出やすくなります。

きっかけとしては精神的なものですが、憎悪因子としてストレスや疲労があり、過度のストレスが精神的に影響を与えると原因と憎悪因子になり、結果的に皮膚症状として現れる場合が心因性蕁麻疹と呼ばれています。

心因性の蕁麻疹の場合、原因がなくなると症状が治まるのが一般的で、蕁麻疹が出たり治ったりという症状の変化を繰り返すものです。痒みも伴っているので、掻いてしまうと物理的刺激によって悪化したり、ステロイドの外用薬の使用で治りにくくなることがあります。

◇心因性蕁麻疹が慢性になると

ストレスによって皮膚症状が悪化する心因性蕁麻疹は本人の自覚がないため、原因を探そうとしても簡単に見つからないものです。精神的な影響が小さい時は皮膚症状も軽く、影響が大きい時は皮膚症状が顕著に出るということもあり、次第に見当がついてくることもあります。原因が自覚できれば対処法は見つかるものです。

といっても、慢性的に精神的な負担を感じている場合や、職場の環境であれば対処できない場合もあるので、蕁麻疹が慢性になることもあります。この場合、皮膚症状が心身の不調を示す指標になり、その原因となるものに対処することが必要になってきます。対処できない状態が持続すれば、抑うつや不安なども出てきます。身体症状では皮膚症状だけでなく、高血圧などの自律神経の不調が出てきます。

◇ストレス耐性の必要性

ある程度のストレスは人間にとって必要なものです。ストレス耐性ともいいますが、常にストレスを感じているとある程度のストレスは気にならなくなります。仮に外的刺激を感じることもなく、ストレスを全く感じない生活を送っていると、僅かな刺激に対するストレス反応が大きくなり、耐性の無さが原因で重篤な症状を招きやすくなります。

身体的なストレスでは、重いものを持つ時に面倒だと考えるか、体力がつくと考えるか?によって、結果は筋肉痛と筋力増強など極端に異なってきます。

同じ刺激や運動であっても人によって捉え方や結果は違うのは当然ですが、ネガティブに捉えると心身ともに悪影響しかありません。ポジティブに捉えると心身ともに鍛えられます。

以下の表では、レクリエーションが増えるより減る方がストレスが大きく、左遷より転職のストレスが大きいという結果が出ています。

http://qnet.nishinippon.co.jp/medical/upload/090301feature_3.jpg
大阪樟蔭女子学園、夏目誠教授(精神科医)による日本人のストレス点数表

対処法はストレスを排除するのではなく、ストレス耐性をつけることが必要で、皮膚症状を初めとした心身の症状は出にくくなります。そもそもストレスを完全に排除することは不可能で、排除しようとする行為が心身に与える影響は大きなものです。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
スポンサードリンク







関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

スポンサードリンク

お役に立てたらいいね!

ページ上部へ戻る