「寒冷蕁麻疹」という数多くの危険を含むアレルギー症状

koori

寒冷蕁麻疹とは、冷たいものを手にしたり室内と温度差のある外気に触れる程度であっても、痒みや腫れが起きるというもので、20℃以上の温度差は特に危険です。主に30代までによくある症状ですが、寒冷蕁麻疹が持病という自覚がない高齢者の場合は他の重篤な疾患に罹患している可能性があります。

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◇寒冷蕁麻疹の原因と症状

温度差が大きいほど症状が出やすい蕁麻疹ですが、アセチルコリンが関係する温熱アレルギーとはメカニズムは全く異なります。体温より低い温度のものに対してアレルギー反応があり、蕁麻疹などの症状を起こします。

とはいえ、寒さに対するアレルギーというわけではなく、寒さという刺激に対するアレルギー反応で、皮膚症状としては小さい発疹が出る程度ですが、極端なケースでは氷や雪に触れるだけでもショックを起こします。痒みを感じて掻くと赤味を帯びている範囲が広がっていきます。

最悪の場合、アナフィラキシー反応によって皮膚が腫れ上がり呼吸困難に陥ったり意識障害が起きることもあります。特に冷気に当たった時などは、ヒスタミンによって急激なアレルギー反応が出ます。皮膚に近い末梢血管が拡張することで、血圧が低下してショック症状が現れます。

◇寒冷蕁麻疹チェックは皮膚科で!

雪国などでは室内と外気温の差が20℃を超えることが当然のように続きます。この時に外に出て雪を5分間持ってみると、発疹や痒みの有無で寒冷蕁麻疹かどうか判断できますが、もし重症の寒冷蕁麻疹であれば、アナフィラキシーショックを起こして死亡する事も稀に起こります。

(その前に気付いても良さそうなものですが、稀に起こるという情報があります。どの程度稀なのかはわかりません。去年はそばを食っても大丈夫だったけど、今年はアナフィラキシーを起こした。というような感じでしょうか。)

あくまでもアレルギー反応であって、ただの蕁麻疹とは違う認識が必要ですよ、という警告を含んだ貴重な例かもしれません。というわけで、数多いアレルギー検査を受けて問題がなかった場合でも、寒冷蕁麻疹であれば別の検査が必要になります。

◇本人さえ気づかない寒冷蕁麻疹

意外と本人も気付いていないということが多く、しもやけ程度に考えているケースもあります。もし、温度差の少ないものでかゆみや蕁麻疹が出れば、寒冷蕁麻疹を疑って皮膚科で寒冷負荷診察を受けるのが無難です。

通常のアレルギー反応なので、他のアレルギーと症状が似ています。食物アレルギーや、ヒスタミンが影響するアレルギーとの区別がつかないだけに、冷たい外気を吸った瞬間、あっという間に喉が腫れて呼吸困難に陥った時の処置は119番の要請しかありません。たとえAEDを準備しても、喉がパンパンに腫れて気管が収縮していると人工呼吸は難しいものです。

また、高齢者が寒冷蕁麻疹を起こした場合、血管や血液の質の異常が考えられます。その裏に重篤な疾患(悪性腫瘍やウィルス性疾患など)が隠れていることがあるので、取り返しがつかなくなる前に血液検査を受けることをお薦めします。

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