帯状疱疹と帯状疱疹後神経痛 ~後遺症の疼痛緩和のために~

赤ちゃん

帯状疱疹とは、神経に沿って帯状に疱疹が出来るのが特徴で、神経節に潜んでいた水痘ウィルスによって神経が次々と破壊されていきます。出来るだけ神経の損傷を防ぐために早めの抗ウィルス剤による治療が必要になります。

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◇水ぼうそうと帯状疱疹の違い

水痘といえば子供の頃に必ず罹る水ぼうそうというウィルス感染症です。子供の頃に感染すると水ぶくれが全身に広がりますが、風邪と同じような症状と痒みがある程度で済みます。初発の時は帯状疱疹はほとんど見られません。

子供の頃に一度症状が出ると生涯免疫を獲得するので再び発症することはないと言われていますが、ウィルス自体が神経節に残っているので免疫力が低下すると帯状疱疹を発症します。

50代から再発の危険性が次第に増していき、50歳~85歳では50%の確率で再発します。しかし、高齢者でも水ぼうそうに罹ったことがなければ子供と同じ症状で済みます。あくまでも再発した場合に問題となります。

◇帯状疱疹のウィルスの移動

帯状疱疹が出来る場所としては、背中から胸にかけて伸びている肋間神経や、顔の三叉神経の片側に症状が出ることが多くなっています。ウィルスは神経を通って神経の末端に帯状に赤い斑点が現れます。

同じ水痘ウィルスなので、大人の帯状疱疹が子供に感染すると水ぼうそうになります。また、帯状疱疹として大人にも子供にも感染することはありません。

これは子供の場合ウィルスが神経節に向かって移動するのに対して、大人の帯状疱疹の場合は神経節に潜んでいるウィルスが皮膚に近い神経に向けて移動するという違いがあります。

◇帯状疱疹後神経痛とは?

帯状疱疹発症初期にはピリピリとした痛みが前兆症状として現れて、1週間程度経過すれば皮疹という水ぼうそうに似た赤い水疱が出来ます。その水疱の中には水痘と帯状疱疹のウィルスが存在しているので、子供に感染させないように注意する必要があるとともに、自らも早期治療を行わない限り神経症状が進行します。

治療法はアシクロビルなどの抗ウィルス薬でウィルスの増殖を抑えながらNSAID(非ステロイド性消炎鎮痛剤)を併用します。帯状疱疹の皮膚症状が無くなったあとに慢性的な痛みが残った場合は、帯状疱疹後神経痛と言われるものになり、慢性的に痛みを感じるようになります。

この痛みは従来の鎮痛剤では治りにくいもので、神経障害性疼痛と言われます。神経障害性疼痛の薬NSAIDとして、プレガバリン(商品名:リリカなど)が使われます。この薬は神経の痛みには効果がありますが、副作用として腎障害や肝障害があり、稀に劇症型肝炎なども起きているようです。

◇後遺症の疼痛緩和策として

治療が遅れた場合はひどい痛みが毎日続くので、SSRIなどでセロトニン下行疼痛系の制御を行うと痛みを感じなくなります。しかし、SSRIは抗うつ剤としての副作用も出てきます。高齢者であれば稀にある副作用としてセロトニン症候群によるせん妄も考えられます。

薬以外ではペインクリニックで神経ブロックを受けるのも効果的ですが、麻酔の効果が持続しない場合は続けて通うのは無駄になります。週に1~2回ほどキシロカインで神経ブロック(神経伝達を断つ)をすれば次第に効いている期間も長くなるはずです。

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