小児性慢性副鼻腔炎の症状、集中力・記憶力への影響

byouin2

鼻炎と鼻炎の進化系のようなイメージのある副鼻腔炎は違います。化膿性細菌が副鼻腔に溜まると、治療をしない限り化膿した状態が延々と続きます。特に小児の場合は集中力、注意力、記憶力に影響するので早めの治療が必要です。

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◇鼻炎と慢性副鼻腔炎

鼻炎から慢性鼻炎に変わるのはわりと一般的に起きるものですが、慢性鼻炎や慢性扁桃炎から副鼻腔炎を起こして細菌感染があると慢性副鼻腔炎になり、蓄膿症と呼ばれるものに悪化していきます。副鼻腔という空洞は顔全体にあるので、細菌やウィルスによって化膿すると膿が溜まりやすくなります。

インフルエンザの後でも鼻閉のあとに急性副鼻腔炎を発症することがあります。急性副鼻腔炎ではインフルエンザや感染症を繰り返して、発熱、頭痛、倦怠感、鼻詰まりなどが続くと副鼻腔に膿が大量に溜まるようになり、鼻閉が慢性になります。鼻水が黄色っぽくなると化膿性細菌が繁殖しています。

慢性副鼻腔炎になりやすい体質や鼻中隔の湾曲が原因になり、慢性副鼻腔炎になると鼻閉を伴って鼻呼吸ができなくなります。本来は治療が必要なのですが、小児はアデノイドが大きいので風邪を繰り返すたびに副鼻腔炎になるとそれに慣れてしまい治療を受けなくなる、というのが小児の慢性副鼻腔炎の原因です。

◇慢性副鼻腔炎の症状

急性副鼻腔炎は風邪などの感染症の後に起こるもので、慢性と症状はほとんど同じです。急に感じる違和感と息苦しさや倦怠感があるので耳鼻科で治療を受けますが、それを何度も繰り返すと慢性副鼻腔炎になります。症状としては、鼻呼吸が出来なくなるので口呼吸だけになります。副鼻腔は常に感染した状態になり、膿は喉に流れていくと痰が増えてきます。咽頭に感染症を起こしやすくなり、倦怠感や熱っぽさはさらに酷くなります。こうなると集中力や注意力の低下が起こります。

慢性副鼻腔炎の症状は多彩です。集中力・注意力の低下に伴って記憶力や思考力まで低下します。他に身体症状として、常に倦怠感を感じる、鼻声が続く、匂いを感じない、嗅覚を失うと味覚の低下が起きる、周りから臭いと言われる、その結果話をしなくなる。という悪循環に陥ります。

副鼻腔は鼻の奥にあるわけではなく、鼻の周り、頬、眼の奥、額など、顔全体にありクッションの代わりにもなっているほどで、その大部分に膿が溜まると顔の痛みだけではなく、頬の痛み、頭痛なども慢性的に起きるようになります。

◇慢性副鼻腔炎の治療

複雑な副鼻腔はレントゲンで見る事ができないので、CTが使われます。膿が確認されればマクロライド系の抗生物質の少量長期投与が行われて、鼻粘膜の炎症はステロイドで抑えます。約3か月経過すると再検査により治療の有効性の確認が行われます。効果が無ければ内視鏡を使用して副鼻腔の膿と粘膜を取り除きながら、抗生物質の投与も同時に行います。

稀に切開手術が検討されることもありますが、いずれにしても炎症や化膿がなくなるので、鼻が通ると頭痛や倦怠感、嗅覚や味覚が正常に戻り、会話も楽になります。最も改善したと感じる機能は記憶力で、嗅覚や味覚と連動しているイメージ記憶が可能になるので、小学生低学年でも早めの治療と再発防止が必要になります。

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