
女性ホルモンのバランスが悪くなる年齢と時期は、女性の一生の中で4種類があります。思春期と生理前、妊娠時、更年期ですが、思春期と生理前ではエストロゲン(女性ホルモン)が優位になり、妊娠時と更年期ではプロゲステロン(黄体ホルモン)優位になります。 スポンサードリンク
◇ホルモンバランスのリスク
思春期や生理前はエストロゲンが増えて女性らしさが出てきます。病気のリスクとしては、子宮筋腫や子宮体がん、子宮腺筋腫、卵巣がん、子宮内膜症、乳腺症、乳がんなどがあります。
逆に妊娠から授乳期、更年期以降はエストロゲンが減少するので、子宮頸がん、糖尿病、高血圧、皮膚の乾燥(しみ)、産後うつ病、更年期うつ病、子宮脱、腹圧性尿失禁、脂質異常症、脳梗塞、脳出血。痛風など、出産後と更年期には思いもよらない症状が急に出てくることがあるので油断できません。
妊娠から授乳期まで、ホルモンのバランスが逆転したり元に戻ったりということを繰り返す女性の体の変化は、自律神経や精神状態に及ぼす影響も多く、特に妊娠中に濃度が高かったエストロゲンとプロゲステロンが、出産後に両方とも減少することで心身の不調が多くなっています。特にエストロゲンの低下により、セロトニンの減少が影響して産後うつになる確率は20%~50%に上っています。
ちなみに、子宮頸がんワクチンは子宮頸がんと全く無関係であることが明らかになりました。ワクチンの副作用に苦しむだけで効果はゼロということです。
◇出産後に起きやすい病気
子宮頸がん:交渉の多さと出産回数の多さが原因になるという統計結果がありますが、これはヒトパピローマウィルス(HPV)のウィルス感染が原因なので、避けて通ることは難しいのかもしれません。1年に1回程度の定期的な細胞診を受けるのが無難です。
腹圧性尿失禁:これも突然起こるようになります。せきやくしゃみなどの日常的にある刺激が原因になったり、走ったり下腹部に力を入れた時、笑った時など、ふと油断した時に少し漏れるようになります。出産前は10%程度ですが、出産後は40%という高確率です。ホルモンの影響もありますが、骨盤底筋を鍛えると改善されます。もれが大量であれば飲み薬に効果があります。
子宮脱:妊娠・出産の回数が多いほど恥骨の前後につながっている骨盤底筋が緩んできます。骨盤底筋で子宮や膀胱・直腸を支えていますが、筋力低下によってそれが下がる事で全体的に外部に押し出そうとする力が働きます。膣から子宮口や尿道口が出産後ではしばらく経てば治るものですが、出産後でなければ治りません。手術が必要になります。
皮膚のシミ:これもエストロゲンの低下が原因でメラニン色素が異常に増殖することがあるので、対策を行っていない限り出来やすくなります。通常はアスコルビン酸ジカリウム(ナトリウムではない方のビタミンC)に効果がありますが、血栓防止剤など、他の薬を飲んでいる場合は医師に相談してください。
妊娠糖尿病:出産後はエストロゲンの低下によりインスリン抵抗性が出てくるので、少し糖尿病気味になります。時間が経てば勝手に治りますが、糖尿病が続くと免疫力の低下が起きるので尿路感染症や膣炎、腎炎などの感染症には要注意です。

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