診断が難しいクラミジア肺炎の複合感染 | 家庭医学の知識大百科「ヘルスカレッジ」~家族を大病から守るためのサイト~

診断が難しいクラミジア肺炎の複合感染

isya3

冬に多い複数の細菌感染を起こす細菌の一つにクラミジア菌という身近なありふれた細菌があります。クラミジア単体の感染症では無症候であったり、軽い症状で経過して自然治癒することがあるため、感染に気付かないまま経過するケースもありますが、持続感染を起こしている場合は要注意です。

スポンサードリンク



◇クラミジア肺炎の特徴

クラミジアという細菌による感染症で、飛沫感染によりヒトからヒトに感染します。ごく一般的な細菌で、感染の機会は多くなっています。しかし、感染しても症状が出にくいという特徴があり不顕性感染と呼ばれています。感染症状が出た場合でも風邪のような軽い症状で済むため、抗生物質の投与が行われる事もなく自然治癒するケースが大半です。

しかし、肺炎の症状が軽度で済むとはいえ、再発を繰り返したり持続感染を起こすことがあるので、医療機関の受診と他の細菌に感染していないか検査する必要があります。

また、マイコプラズマ肺炎と症状が似ているので、マイコプラズマ肺炎を先に疑われる可能性の方が高くなり、正確さに欠けるマイコプラズマ抗体検査で陽性が判明すれば個室に隔離されるという悲劇も起こります。

◇クラミジア肺炎の原因と症状

クラミジア菌にも多くの種類がありますが、新生児の肺炎や子宮頸管炎を起こすクラミジア菌と異なり、クラミジア・ニューモニエによる肺炎がクラミジア肺炎と言われているものです。ちなみに、ニューモニエとは肺炎を意味します。小児の感染が少なく、成人では60%以上が抗体を保有しています。

抗体の有無に関係なく再感染を起こしやすく、免疫力の高い成人から免疫力の低い高齢者まで感染しやすい細菌で、感染後の潜伏期間は平均3週間程度です。肺の細胞を介して増殖するタイプなので症状が出るまでの潜伏期間が長く、持続感染を起こしやすくなっています。

クラミジア肺炎の症状としては、上気道から下気道の気管支や肺に至るまで広範囲の感染と炎症を起こすため、上気道では鼻炎や副鼻腔炎、咽頭炎、扁桃炎などを起こすと軽い発熱があります。急性気管支炎や急性肺炎を起こすと、乾いた咳が長く続きます。数週間から長い場合は1か月以上続くのがクラミジア肺炎特有の症状です。

◇クラミジアとマイコプラズマ

クラミジア肺炎(Chlamydia Pneumoniae)と、マイコプラズマ肺炎(Mycoplasma Pneumoniae)は乾いた咳が長期間続くという似たような症状です。どちらも炎症反応のCRP値はそれほど高くなく正常値を示すこともあります。潜伏期間も2~3週間とほぼ同じで、画像検査でも区別がつきにくいものです。

症状が出て4~5日ほど経つとマイコプラズマ肺炎の場合は、イムノカードにより15分程度でマイコプラズマ迅速診断が可能になっています。といっても、マイコプラズマイムノカードは正常でも抗体反応が陽性を示す事があるので確定診断とはいえません。

クラミジア肺炎もIgG、IgAの抗体検査だけでは陽性の場合は治っても陽性を示します。IgEも含めてどの程度正確なのか不明です。尿検査で肺の感染が判明するとも思えないので、医師に納得できるまで説明させましょう。

抗生物質はマクロライドを使えばどちらにしても効果はあります。マクロライド系抗生物質のクラリス、クラリシッド、エシノール、ジスロマックにも耐性菌が出来ているとはいえ、第一選択薬はジスロマックかと思います。マクロライド自体、時間依存型の抗生物質なので、長期間にわたって服用すれば治るでしょう。

クラミジアだけが原因であれば軽症で済みますが、持続感染を起こしやすいクラミジア菌の場合、他の細菌と複合感染を起こしたり、他の病気を悪化・誘発させる原因になるので、治癒したと思っても長めに服用する必要があります。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
スポンサードリンク







関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

スポンサードリンク

お役に立てたらいいね!

ページ上部へ戻る