2型糖尿病治療薬(メトホルミン)で寿命が20年延びる!

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◇60年前から使用されている糖尿病薬とは?

わずか1日80円の糖尿病薬が、人の寿命を120歳まで延ばすことができる。これまで60年近くにわたって処方されてきた糖尿病の薬「メトホルミン塩酸塩」にがん抑制効果があり、寿命を延ばすといわれている物質を細胞内で増やす効果があることが判明。メトホルミン塩酸塩がポリフェノールのレスベラトールが細胞に影響すると考えられて、老化を20年遅らせる効果があると考えられ、現在では老化防止の臨床試験が行われている最中です。

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メトホルミン塩酸塩(Metformin Hydrochloride)(商品名:メトホルミン、メトグルコ)はインスリンを増やさずに血糖値を低下させる作用があり、インスリン感受体を高めて血糖値を下げるということを行っているので、健康な人が長期間服用しても血糖値が上がるわけではないので問題はありません。

18万人以上に対する大規模調査では、メトホルミンを飲み続けてきた糖尿病患者は他の治療薬を飲み続けた患者に比べて平均8年以上生存期間が長くなったという結果であり、糖尿病の患者以外と比較した場合でも、メトホルミンを飲み続けた糖尿病患者の方が長生きしたという結果もあります。

ただ、エストロゲンを補充しながらメトホルミンを服用すると、インスリン感受性が上がりすぎて高血糖になる可能性もあるので、適切な服用量が決定するまでは通院の必要があります。

◇120歳まで生きられる超高齢化社会へ

米食品医薬品局(FDA)が世界初の「老化を防止して、寿命を延ばす効果がある薬」として60年以上前から使われている糖尿病薬を、老化防止を対象とした薬として臨床試験を承認。というニュースが欧米メディアで2015年12月1日に報道されています。

メトホルミンは1959年に糖尿病の基礎治療・予防薬としてフランスで承認された後、世界各国の糖尿病患者や予備軍に使われてきました。以前からメトホルミンは寿命を延ばす効果が指摘されていたため、マウスに投与した結果、寿命が40%延長され、骨も丈夫になるということが判明。

◇メトホルミンの老化防止効果とは?

人間に対するメトホルミンの効果としてわかっているメリットは、アテローム性血栓症(コレステロールが血管壁に蓄積して粥状に柔らかくなったプラークによる血栓)のある糖尿病患者の死亡率を24%低減することが可能であり、他の糖尿病治療薬からメトホルミンに切り替えた場合、心血管に対するリスクを減らすことが明らかになっています。そしてメトホルミンを服用してきた糖尿病患者にがん患者が少ないことから、発がん抑制作用もあると予想されています。

そのため、メトホルミンの老化防止作用に対する臨床試験の参加者は、血管性認知症などの血管の疾患を持つ患者が対象になり、また、心血管のリスクを低減させることから、心臓病に罹っている患者、またはそのリスクのある70歳~80歳の男女が対象になっています。

◇老化速度の遅れで生じるメリットとは?

パーキンソン病やアルツハイマーなど、治療法が確立されていない病気や難病などの進行が遅くなるということで、治療薬開発の余地も出てきます。老化が停止するわけではなく、若返りも当然ながら不可能です。限られた時間内に治療法が見つかることが期待できるという程度に考える方がいいかと思います。

仮に全てのがんを撲滅した場合でも平均寿命は3年しか延命しないと言われています。細胞内の長寿遺性が活性化して、平均寿命を20年延長させることが服薬だけで可能だとすれば、メトホルミンに対する期待は大きなものになりそうですが、発表されているニュース記事の中には根拠のない内容の記事もみられます。

細胞の寿命が延びるというのは遺伝子の異常が増えるということを意味するもので、老化防止に逆行している部分もあり、過度な老化防止効果やあり得ない若返り効果など、報道内容が膨らんで一人歩きしているようです。

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