
中性脂肪の元になる油(飽和脂肪酸)を取りすぎないことと、凝固点が低く体内で流動性を保つ不飽和脂肪酸を摂ることで中性脂肪がたまりにくくなります。この食用油の選択で中性脂肪の溜まり方にも大きい差が出てきます。コストパフォーマンスのいいオレイン酸を少なめに使うのがコツです。微妙に話題のフィトケミカルでコレステロールの吸収を防ぐことも知られています。 スポンサードリンク
融点の低い油を使用しましょう
EPA・DHA・α-リノレン酸はn-3系の必須不飽和脂肪酸であり、不飽和脂肪酸は融点の低さから体内で凝固しないため体内に留まることも少なくなっています。オレイン酸の融点は16.3度と低いため、オレイン酸を含む油を摂ることで運動不足でも体内に中性脂肪がたまりにくくなります。オレイン酸を含む油として、ヒマワリ油、大豆油、オリーブオイル、なたね油、クルミ油などがあり、食用油としてもオレイン酸が売られています。このオレイン酸を多く含んだ油を料理に使うことで中性脂肪が増えにくくなります。
抗酸化作用のある食用油
抗酸化作用のあるα-リノレン酸を含む油として、亜麻仁油、シソ油(種子油)、魚油、エゴマ油(種子油)などがあり、α-リノレン酸は食用油ではなく、健康食品の中に含まれるような錠剤やカプセルになっているものが多くなっています。抗酸化作用のあるこれらの油(脂肪酸)を服用することで、中性脂肪値が下がり、動脈硬化も防ぎます。中性脂肪を減らすためには油の選択から始めると圧倒的な効果があります。
中性脂肪を上げる原因としては、炭水化物とアルコール摂取により肝機能低下が起こり、悪化すると中性脂肪の分解も行われにくくなるので、飲みすぎに注意です。インスリンは炭水化物の消化に必要なホルモンであり炭水化物を過剰摂取すると、インスリン不足が起きて分解されない炭水化物は脂肪酸やグリセロールになるため、トリグリセリド(中性脂肪)の原料そのものになります。中性脂肪値が高いとHDLコレステロールが少なく脂肪が内臓に溜まりやすい傾向にありますが、その場合は糖尿病の可能性も出てきます。
植物性栄養素のフィトケミカル
最近、注目されているフィトケミカル(phytochemical)とは、植物中の化学物質で、健康を保つために必要な植物栄養素のこと。ファイトケミカルという場合もありますが、化学の分野ではよく使われるドイツ語で植物はPflanzeプフランツェ、ギリシャ語ではφυτόフィト。英語でフィトケミカルなのですが、どうしてもファイトを付けたいのでしょうか?
そのフィトケミカルは植物由来の化合物や栄養素のことですが、抗酸化物質としての作用が主なもので、植物の色素成分が抗酸化剤として使われています。トウモロコシの黄色のルティン、ニンジンのオレンジ色はカロテンなどが利用されます。
ポリフェノールを含む抗酸化物質として、大豆イソフラボン、ゴマのセサミノール、ウコンのクルクミン、ブルーベリーのアントシアニンなど。他に抗酸化作用のあるものとして、ニンニクのアリシン、ホウレンソウのルテイン、トマトのリコピン、柑橘類のリモネン、細胞質に作用する水溶性のビタミンCや、細胞壁に作用する脂溶性のビタミンEなどが挙げられます。
フィトステロール phytosterolとして植物ステロールがあり、コレステロールの吸収を阻害する作用があるため、コンスタチンからサプリメントが作られて、植物ステロールとしてのコレステロール吸収対策としてマーガリンなどに添加している場合が多くなっています。

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