化学損傷(化学熱傷)症状と対処法

byouin2

化学損傷とは化学物質や薬品が体の表面(主に皮膚)に接触することで、熱傷のような症状を起こす強酸や、皮膚の深部まで影響を与えるアルカリ性のものまで数多くありますが、皮膚の水分を吸収しながら皮膚の炭化が起きて、アルカリでは化学反応が続いて皮膚症状が悪化していきます。刺激性、腐食性の気体を吸入すると気道の粘膜が侵されますが、肺から血液内に溶け込むと肝臓や腎臓に損傷を与えます。

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◇化学損傷(化学熱傷)の特徴

人間の体に悪影響を及ぼす化学物質は多くの化合物がありますが、酸の場合は濃度や量でダメージが変わってきます。アルカリでは量と時間の経過が関係します。対処法としては中和して無害化しようとすると、逆に悪化させる反応が起こる可能性があるので、確実な対処法がない限り、高熱による火傷と同様で長時間洗い流すのが最善で無難な対処法です。

火傷を負ったときは数十分ほど流水で冷やすのが一般的ですが、化学熱傷の場合は少なくとも6時間以上流水で洗い流します。症状によっては皮膚上での発熱反応や化合物が皮膚の深層に浸透することを防止するために12時間以上にわたって水で流します。

この時、皮膚にかかった化合物が特定できたとして、発熱反応などの二次反応を起こす危険のない中和剤や拮抗剤があれば注射をすることもありますが、滅多にない処置です。

◇化学損傷による皮膚の炭化

化学物質が人体に与える影響としては、酸とアルカリ、アルカリ金属などが皮膚や粘膜に触れると、蛋白質の凝固による壊死では皮膚が黒くなります。硫酸や塩酸などの強酸によって吸水反応が起きると皮膚が炭化します(炭素だけが残ると火傷の後のような黒い皮膚に変わるという状態)。どちらも皮膚症状としては火傷のような状態になるので、化学損傷は症状からほとんどが化学熱傷に分類されます。

濃硫酸が皮膚についた場合、皮膚の表面から水分が奪われて水蒸気を出しながら炭化しますが、ある程度皮膚を侵食して濃度が低下すると反応は停止します。この場合も出来るだけ早く流水で流すのが効果的です。希硫酸でも不揮発性なので水分が蒸発して濃度が変化していることがあるので、希硫酸だからといって安心できません。

◇強毒性の強酸、フッ化水素酸

フッ化水素酸による事故は、歯科でフッ化ナトリウムと間違えてフッ化水素酸を女児の歯に塗った際に、歯茎とあごの骨を溶かして低カルシウム血症を起こし、心停止により死亡させるという人為的ミスは有名で、人間が感じる最大の痛みを味わったといいます。

皮膚に付着すると、濃度が低い場合は痛みが出るまでに時間がかかります。50%以上ではすぐに激痛が起こり、20%以下では最大24時間後に痛みが出ます。対処法は原則として流水で流しますが、痛みに対する処置としてグルコン酸カルシウムを痛む場所に注射します。皮膚の溶解よりも激痛を抑える処置を優先します。

フッ化水素酸は犯罪に利用されることが多く、フッ化水素酸以外にも硫酸や水酸化ナトリウムでも人間を全て溶かしてしまう事が可能で、さらに硝酸との混合物は耐食性の高い金属まで溶かします。

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