内出血と血小板減少の関係

byouin2

皮膚の内出血は単なる血管の損傷が原因で、血液が皮下組織に流れ出ることです。表皮に近い部分の内出血は視覚的にも分かりやすく、日常的によくみられるものです。すり傷や打撲による青あざや吸引によるキスマークなど、時間の経過に伴って皮膚の色が変化しながら元の状態に戻っていきます。

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◇皮膚下での内出血

皮膚はヒトの体の中でも再生能力が高い組織で、再生医療の見本のような変化を見せます。例えば、打撲とすり傷による皮下出血では血小板によって出血が止まり、その後、皮下に留まっているヘモグロビンが変質して血液の色は次第に変わっていきます。

血球成分が分解されて血管に吸収されると、皮膚の色は元に戻り、皮膚表面の少しの出血はかさぶたになった後に傷跡も消えて無くなります。これは当然のように思えますが、高い自己再生能力を持った皮膚組織が、正常な細胞の遺伝子情報を見ながら元の形に戻した結果です。

この一連の自己再生のことを「ケガが治った」と一言で表現しますが、現在の皮膚の再生医療ではここまで完璧に元通りにはなりません。

ちなみに、アレルギー反応を見たり、ワクチン注射を打つ場所でもある「皮内」の内出血は「ちまめ」と言います。他には、採血の後や点滴ルートの留置針を刺しているときにも少しの内出血があります。この場合、内出血の心配より針を抜くときの感染に注意しましょう。

◇血小板減少による内出血

酸素に触れると血液凝固作用のある血小板ですが、白血病や再生不良性貧血などの血小板減少症を引き起こす疾患は多く、HIVや薬剤の一部は血小板を破壊して血小板を減少させます。

血小板減少症になるとケガが無くても内出血が起こりやすくなります。そして一度内出血を起こすと血管が圧迫されるまで内出血が止まらないということも起こります。

血小板は骨髄で作られて脾臓が取り込んで貯蔵しているため、貧血を起こす病気があれば骨髄で血小板が産生されなくなります。「ケガをしたら出血が止まらない」のではなく、体に衝撃が無くても内出血を起こします。関節を曲げても内出血です。

◇気付かない内出血

血小板減少により、10万キロに及ぶ血管のどこで出血が起きても不思議ではないという状態になります。血管を持たない甲殻類に生まれてくればよかった、と思う人は少ないかと思いますが、脊椎動物の人間は脳出血を起こすと次第に脳圧が上がって意識障害を起こしたり、昏睡状態になることもあります。

脳実質には痛みを感じる器官がないので、出血があっても気付きません。脳挫傷によるクモ膜下や硬膜外は別として、脳で唯一痛みを感じる器官は血管だけであり、血管拡張時しか痛みを感じません。なので、出血していれば血管性頭痛も起きにくいと思われます。

出血傾向にあれば、腎臓の出血による血尿や貧血などの症状が出たときに、初めて気付くのかもしれません。その時は血小板輸血や、血小板を含む血漿輸血が行われます。

・・・といっても、実際はそこまでレアな内出血はほとんどありません。内出血を起こす場所としては血管の95%を占める毛細血管に多く気付きやすいものです。内出血はその程度のものです。

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