心筋症(拡張型心筋症.)の概要と治療法 

byouin2

癌が出来ることのない心臓は、そのほとんどを心筋が占めて単体で動いている器官です。タフな臓器のようでも、ストレスや高血圧・負荷の大きさなどから多くの疾患が起こります。心筋症もそのうちの一つで、従来は原因不明となっていましたが、近年になって後天性の遺伝性疾患と判明しています。

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◇ 拡張型心筋症の概要

拡張型心筋症とは、筋肉組織で占められている心臓の筋肉壁が、拡張を起こすことが原因で心臓の構造が変化するなど、心機能に障害が出る進行性の病気のことで、心室が拡大する「拡張型心筋症」は予後が悪いとされています。

心筋収縮を行う遺伝子に変異があり、10万人中10人程度の発病率と言われていますが、無症状で生涯を過ごすケースもあれば、心臓移植を行う場合もあるので、実際の人数は不明です。

心電図検査などで発見された場合でも5年生存率は95%以上ですが、この場合の5年生存率は治癒ではありません。突然死を起こすこともあるため、定期健診の心電図検査で異常が見つかれば確定診断を行ってそれなりの処置が必要になります。

症状はゆっくり進行するとはいえ、治癒を期待できるのは心臓移植しかありません。現在の心臓移植適応例の80%を占めるのが、この心筋症の悪化によるものです。拡張型心筋症に限り、心筋に分化させた細胞をシート状にして重ねたものを心臓に張り付ける、という治療法が標準治療に変わっていくと思われます。

◇ 拡張型心筋症の原因と症状

拡張型心筋症とは心室にうっ血を起こして、心臓からの血液吐出量が減少した結果、心不全を起こします。初期症状は無症状の場合もあり、軽い息切れ程度で済むこともありますが、進行すると血流量の減少による軽い息切れに加えて疲れやすさが出てきます。

原因としては心臓虚血や高血圧、全身炎症性疾患、アルコール性などの二次性心筋炎などもありますが、原因不明の特発性も稀に起こります。特発性の場合、冠動脈の障害により心筋が壊死します。心筋の壊死が起きると心臓を動かす筋力が低下するため、心臓が拡張して不足した血流を補おうとします。

ポンプ機能の低下が起きた時の症状は、心不全と同じように疲れやすくなったり、歩くだけでも息切れが起きたり、浮腫み、不整脈、安静時の息苦しさなどの症状が出てきます。

◇ 拡張型心筋症の診断と治療

心電図である程度の異常が把握できますが、確定診断のためには、心筋の組織検査やカテーテルを使った検査も行われます。心室性不整脈の把握のために24時間型ホルター心電図検査や、心臓核医学検査では心筋の壊死があれば判明します。

治療法としては、腎臓からの血圧上昇物質の過剰な亢進を抑えるために、アンジオテンシンⅡ阻害剤やACE阻害剤が使われて、抗アルドステロン薬としてスピロノラクトンによる利尿作用とカリウム保持作用を期待して使われます。特に浮腫みが酷い時はフロセミドやヒドロクロロチアジドなどの利尿剤が使われるなど、薬による対症療法が行われます。

難治性の場合は心臓移植の対象になりますが、ドナーが見つからない場合も含めて、心筋シートを貼るだけで心筋の再生を行い、心機能を取り戻すことができます。心臓移植に代わる治療法と言われていますが、増殖に時間がかかるのがちょっとした難点かもしれません。

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