心筋症(肥大型心筋症)の概要と治療法

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肥大型心筋症(HCM)は拡張型心筋症と異なり、心臓の負担や血液の吐出量に関係なく心室壁の肥厚を起こします。先天性と後天性の両方があり、先天性の全てと後天性のほとんどは遺伝子の異常を受け継いでいます。遺伝的ではない後天性の肥大型心筋症は成長ホルモンやアドレナリンの分泌過剰が原因になります。

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◇ 肥大型心筋症の概要

健康な若者やアスリートの心停止の原因として多いものが肥大型心筋症であり、心室壁が肥厚を起こして左心室の拡張が十分に行われなくなります。心筋症の中では500人に1人程度という頻度の高い肥大型心筋症では、年齢を問わず突然死の原因になります。予防が先決になり、症状が出てくると薬物療法によって肥大の進行を防ぐことが重要になります。

自覚症状があった上で病院を受診した者の有病率は、10万人当たり17人程度という難病指定の心臓疾患です。心エコー検査で肥大型心筋症を絞り込んだところ、500人~1000人に1人の割合で発見されるという統計もあり、確率にばらつきがあるようです。

遺伝性疾患の場合は、何人のうちの一人に該当するかどうかという確率論はほとんど関係ありません。マイコードなどの通販型遺伝子検査が全盛の現在では発病予測が可能であるため、本人のサルコメア遺伝子に欠損が見つかれば、発病に備えて定期検診を行うなどの対策を取ることが可能です。

ただ、遺伝子検査項目に肥大型心筋症の「サルコメア遺伝子」が含まれるのか不明です。両親の双方の遺伝子に欠損があれば50%の確率で遺伝するため、それなりの検査機関で遺伝子検査を受ける方が無難です。

◇ 肥大型心筋症の原因と症状

遺伝性ではない後天性の肥大型心筋症の場合、成長ホルモンの分泌過剰が原因になるため、成長期であれば他の子供より成長が早くなり、成人では特定の部分が異様に成長します。頬骨や顎の骨が出る、手のひらや指が長くなる、足が大きくなるなど、成長ホルモンの注射を打ちすぎた、“ジャイアント馬場”や柔道の“篠原信一”のような顔と体格になるのが特徴で、全体として見ると違和感があるので、悪化する前に分泌調節を行うことが必要です。

心疾患としての症状は当初は無症状が多いので、放っておくと、運動をするたびに呼吸困難に陥ったり胸の圧迫感を感じたり、運動時の左心室からの血液吐出量が減少して、動悸や失神などの自覚症状があります。心機能の低下が主な原因なので、運動を避けることが必要になります。

特に失神は重篤な症状であり、不整脈を伴っていることもあります。病気が進行すると心機能低下も進行していき、アスリートでは運動中や運動直後の突然死の原因となります。

◇ 肥大性心筋症の診断と治療

心電図の異常波形が大きいものの、自覚症状がほとんどないので、心エコーである程度の診断がつく場合もありますが、検査技師や医師によってエコーの見方が異なるので確定診断までは及ばないのが実情です。心臓カテーテル検査や心筋細胞の生研による検査によって心臓肥大の程度が判明します。

治療は、やはり過度な運動を避けて心臓の負担を減らすことであり、狭くなった心室の心筋の拡張性を高めるために交感神経β受容体遮断薬が使われます。また、降圧剤による狭心症の予防、不整脈の予防、心不全の新機能改善と突然死の防止、心筋梗塞時の心臓を保護する目的で使われます。

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