腸捻転による腸閉塞と、症状・治療法  

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腸閉塞とはイレウスとも呼ばれて、通常は完全に腸の内容物が通過しない状態になります。原因としては腸捻転や腸重積をはじめ、癒着やヘルニア、憩室炎、その他が考えられます。症状別では部分閉塞と完全閉塞に分かれて、治療方法は大きく異なります。

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◇ 腸捻転による腸閉塞について

病変を起こす部分として、十二指腸から始まって小腸までの間と、大腸から結腸までに分かれます。血流が保たれる単純性イレウスと腸間膜の血管が圧迫される絞扼性イレウスに分類されて処置の方法は全く異なってきます。

ちなみに小腸の腸捻転の頻度は少ないですが、小腸の部分閉塞の場合は25%程度に血行障害が起こり、絞扼性(こうやくせい)閉塞症が見られます。小腸の場合は経鼻内視鏡を使って手術が可能であり85%以上が治癒します。完全閉塞の場合では腹腔鏡下手術が行われます。

腸捻転はS字結腸に多く、大腸の中でも固定されていない部分であるため、腸間膜を巻き込んで捻じれると腸捻転が起こり、同時に血管も巻き込まれるので血流が止まると激しい痛みを感じます。

◇ S字結腸の腸捻転の症状と処置

痛み以外に嘔吐や腹痛、便秘があるとほぼ間違いなく腸捻転の症状なので、すぐに受診して大腸内視鏡による治療を受ける必要があります。大腸内視鏡で捻じれているS字結腸の部分を減圧して元に戻すだけで簡単に治ります。

S字結腸の場合は治療を行っても再発を繰り返しやすいため、再発を起こした後に再手術を行うより、最初の手術で弛んでいる部分を切除して腸捻転を起こさないように処置をすると、再発の確率が5%以下に減少して手間も省けます。

S字結腸に限らず、大腸の場合は大腸内視鏡による内容物の吸引と腸捻転のある部分を元に戻すだけなので、特に難しい処置ではありません。

◇ 腸管の壊死と腹腔鏡下手術

早期に治療を受けた場合は負担のない簡単な直腸内視鏡で元に戻りますが、癒着や腸管壊死、腹膜炎などがあると手術は難しくなります。壊死や腹膜炎があると、救急車で搬送されたところで、どちらにしても緊急手術になり、腹腔鏡下ではなく開腹手術が行われて治癒率は下がります。

血管が圧迫されると相当な痛みと腹部膨満感などの自覚症状があるので、壊死を起こす前にできるだけ早めの処置で治癒率が上がるので、無駄に長引かせることは危険です。

また、腹腔鏡下手術では失敗例をよく見かけます。医療過誤の訴訟も腹腔鏡下手術が最も多いかもしれません。開腹ではなく腹腔鏡下手術を希望される場合、腸捻転や腸閉塞の腹腔鏡下術の認定医による手術をお勧めします。

◇ 腸捻転の致命的な症状とは

多いケースを基準に考えると、腸が捻じれて腸閉塞を起こしているだけでも致命的といえますが、腸の癒着・ヘルニア・腸重責などにより血流が止まると壊死を起こすのは腸に共通した症状で、自覚症状があれば6時間以内に治療を行わないと壊死が起こって手遅れになることがあります。

血流が止まった時の自覚症状は激しい腹痛や背部痛があるので、119番で症状を伝えるだけで緊急度を判断してもらえるはずです。以前からの持病の神経症状など、後回しに出来るものは伝えない方が無難です。複数の症状を説明すると受け入れ先の救急病院が拒否する可能性が高くなるので、最も苦痛の大きい部分の症状を伝えるのが無難です。

※腸捻転による脳圧上昇から精神症状を引き起こすことがあるので、付随した(持病以外の)症状は伝えてください。

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