
近年では小児肥満や小児メタボと言われて、子供の生活習慣病が増えてきました。成人と同じように内臓脂肪が増えるタイプの内臓肥満に伴って動脈硬化や高血圧、脂質異常症、糖尿病の合併症まで起こす子供が増えています。その原因とは? スポンサードリンク
◇ 小児メタボの原因と基準
小児メタボの対象年齢は小学生と中学生で、主に義務教育の範囲内での統計結果になっています。とはいえ子供のからメタボであれば、そのまま大人になっても同じ肥満体質である可能性は高くなります。
現在の成人の生活習慣病の元をたどれば、小中学生の頃からの食生活や生活習慣が原因と推測されるだけに、小中学生の生活習慣病に焦点が当たらなかったのは動脈硬化や高血圧など、生活習慣病が原因となる疾患がそれほど多くなかった事かと思われます。
内臓肥満が増えている原因として、「食生活の欧米化」に伴って脂質異常症や高コレステロール血症が増えるのは当然とも言われます。欧米の子供の肥満が多いだけに日本も追従するのでしょう。
厚労省が定めた小児メタボの基準値
・ウエスト周囲 小学生75cm以上、中学生80cm以上
または ウエスト身長比>0.5
(下記項目のうち2項目以上該当する場合)
・中性脂肪(TG)値:120mg/dL以上 または、HDL-C:40mg/dL未満
・収縮期血圧 125mmHg以上 または、収縮期血圧 70mmHg以上
・空腹時血糖値 100mg/dL以上
◇ 肉が主食の飽食の世代
飽食の時代と言われ続けて久しいですが、食料不足という言葉には縁のない子供に対していつまで続くのか飽食の世代の子供たち。食の欧米化というか、肉食メインで育った子供のコレステロールや中性脂肪が低いわけがないですね。
そして、小中学生がテレビを見る時間も増えて、ゲームをしたりスマホを近距離で見ながらゲームをして食事は肉類ばかり。勉強はそれなりにしているので睡眠時間は短くなります。起きていれば夜食も食べます。
インスタントラーメンの容器は環境ホルモンのポリスチレン、塩分もカップラーメン1個で1日分を摂ってしまうという食べ物が夜食替わり。しかし袋ラーメンでも栄養のバランスを考えてビタミンB1・B2が添加されているという配慮ですが、油は当然n-6系の不飽和脂肪酸です。
最近の子供はn-3系とn-6系の脂肪酸まで知っていて使い分けているようですが、摂取量が多ければ意味がありません。n-3系脂肪酸のDHAが血管にいいことはわかっていても、摂り過ぎたら太ります。
オリーブオイルに含まれているオレイン酸なら融点が低いから体内で固まらないということも知っているようですが、分かっていながら摂り過ぎてしまうのです。このまま成長すれば先が想像できそうな子供もいます。
◇ 子供の肥満が重症になってくると
肥満の中でも特に内臓肥満が増えてくると「メタボリックシンドローム」と呼ばれるものになります。太れば心臓の負担も増えて「動脈硬化」は必須です。数値的にわかるものでは「高コレステロール血症」や「高血圧」など、医師からある程度の危険度は指摘されますが、運動をしない習慣はなかなか改善しないものです。
子供のころに内臓脂肪を溜め込んでも、生活習慣病から糖尿病や高血圧の合併症を起こすとしても、それほど深刻な事態にはならない事が多く危機感を持たないのが原因の一つでもあり、それを放っておいた代償は大人になって発病した時ですが、その時にならないと分かりにくいのが生活習慣病です。

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