尿漏れ(尿失禁)の原因別症状と治療法

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尿漏れの程度や原因には個人差が大きく、筋トレで治るものから手術が必要になる症状まで多彩です。膀胱や尿路に障害がなければ、骨盤底筋の筋力トレーニングやストレッチ、服薬、手術のいずれかで治るものです。

女性の40%以上が尿失禁を経験しているといわれていますが、日常生活に支障が出る程度でも受診しない人が少ないというのが「尿漏れ」の特徴です。

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◇ 尿失禁の原因と症状別分類

40代以上の女性に多い尿漏れの原因としては「腹圧性尿失禁」であり、年齢を問わず全体的に多いのが「切迫性尿失禁」の2種類が主なものです。その他に「溢流性尿失禁」などもありますが、最近では尿漏れという表現が一般的です。

過去に言われていたハードな尿失禁は認知症などの高齢者に多いもので、少し漏れたというレベルではなく、自覚症状だけとは限らず他覚的にも分かってしまうタイプの尿失禁です。

排尿する場所を間違えるなど、周囲の者を困らせる場合も「機能性尿失禁」に分類されます。この場合は家族や看護師によって、大人用オムツが着けられることもあります。

また、利尿剤の服用量を間違えて近くにトイレがない状況に陥った時や、神経ブロックの後などに膀胱からのフィードバックが行われず、尿意を感じた時にトイレに駆け込んでかろうじてセーフ。と思えばアウトだった場合は一時的な切迫性尿失禁に分類されます。

◇ 尿漏れと尿失禁の違いは?

近年では、本人の意に反して漏れてしまうことを「尿漏れ」と呼び、機能性尿失禁の一部とそれ以外の尿失禁を指しています。

医学用語として泌尿器科や産婦人科で使われる「尿失禁」は、自分の意に反して漏らしてしまう事で社会的に支障が出る場合に使われます。

「尿漏れ」と「尿失禁」は、どちらも似たようなものですが、自覚の有無や尿量によって使い分けているようです。

◇ 妊娠経験者に多い腹圧性尿失禁

ヒトが立った状態で、胃や腸の下部には臓器を包んでいる膜があります。横隔膜は肺の下ですが、最も下の部分で胃腸を持ち上げている膜を腹膜といいます。

男性は腹膜の下に膀胱しかありませんが、女性は子宮と膀胱が腹膜に圧迫された形で収まっています。その構造上、咳やくしゃみ、お腹に力が入る姿勢を取った時などに膀胱が圧迫されて尿漏れが起きやすくなります。

男性と女性の尿道の長さの差が尿失禁に関係しているとも言われますが、膀胱が圧迫される出産後と更年期の女性に圧倒的に多く、男性では前立腺肥大があると膀胱が圧迫されて腹圧性尿失禁が起こる程度です。

女性の40%にあたる2000万人が経験しているといわれる腹圧性尿失禁では、腹膜で常に下に押される形で骨盤底筋に支えられています。妊娠時は常に膀胱が圧迫されている状態になり、出産時には骨盤底筋が障害を受けて、靭帯や筋肉の一部が切断されることによって骨盤底筋が緩み、子宮を支える力が弱くなります。

出産直後から膀胱が圧迫されて腹圧性尿失禁が起こりやすい状態が続きますが、次第に筋力が戻ると膀胱は正常な状態に戻っていきます。出産を経験していない女性の場合、腹圧性尿失禁の割合は女性全体の10%程度です。

◇ 切迫性尿失禁の原因と症状

尿意を感じるタイミングが遅れることが主な原因です。尿意があった時から膀胱の限界を感じるまでにそれほど時間はかからないというもので、トイレに駆け込んだ時は危機的状況という、よくある日常の一コマかもしれません。

単に状況が切迫しているから切迫性という表現になるだけで、尿道や膀胱の機能に異常があるわけではありません。

膀胱の過活動も切迫性失禁や頻尿の原因になります。皮膚で感じる冷感がきっかけになったり、高血圧の薬の副作用、ベンゾジアゼピン系やチエノジアゼピン系の安定剤の一部にも切迫性尿失禁の副作用があるので、複数の薬を飲んでいる場合は消去法で原因が判明します。当然ですが、全ての薬を同時に中止すると原因不明になります。

◇ 尿失禁の検査と治療

病院での検査は、膀胱の機能的なテストや感染の有無、尿漏れの量の測定(パッドテスト)、排尿に関する知覚など、必要があれば膀胱や尿道の内視鏡検査なども行われますが、主に重症度の判定と膀胱の機能検査が主になります。

腹圧性尿失禁の場合は、骨盤底筋の筋力トレーニングで60%前後は治っていくものです。更年期障害であれば1相、または2相ピルの服用によるエストロゲンの補充が必要です。切迫性尿失禁の治療では最初に投薬治療が行われます。

特に寒い時期は頻尿になりやすく、冷感などの刺激で切迫性尿失禁も増えてきます。冷感の刺激で切迫性尿失禁が増えたり、尿漏れの原因と傾向を自覚している人は、治療を前提に重症度の検査を受けてみましょう。

あまり受けたくない検査があるかもしれませんが、治癒が期待できるだけに一度受診することをお勧めします。受診科として、男性の場合は認知症などの疾患がない限り泌尿器科になります。女性は産科・婦人科のどちらかになります。

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