ジカ熱感染によるギラン・バレー症候群とは 

byouin2

近年何かと耳にする機会が増えてきたギラン・バレー症候群とは、中枢神経と末梢神経に炎症を起こして、四肢に力が入らなくなったり呼吸不全などを起こす病気です。原因としてはインフルエンザを始めとするワクチン注射の副反応や、ジカ熱などのウイルス感染などがあります。

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◇ ジカ熱感染とギラン・バレー症候群

ジカウイルスに妊婦が感染すると、小頭症の出生率が高くなることが明らかになっていますが、ギラン・バレー症候群を発症する危険性があるため、日本でも「ギラン・バレー発症の患者の場合、渡航歴次第ではジカウィルス感染の有無を調べる必要がある」と言われています。

流行国では、ジカ熱を発症した数日後に0.02%の患者がギラン・バレー症候群の症状を示しており、逆にギラン・バレー症候群を発症した患者の90%がジカ熱を発症しています。

ジカ熱より面倒なギラン・バレー症候群を発症すると、自己免疫疾患として呼吸筋の麻痺により呼吸困難になるケースが20%程度に及んでいます。

ギラン・バレーの原因としては、主にウイルス感染とそのワクチン注射の副反応が多く、カンピロバクター、サイトメガロウイルス、EBウイルス、マイコプラズマなどの感染による風邪症候群や下痢などの感染症状の後に発症することが知られています。

◇ ギラン・バレー症候群の原因と症状

ギラン・バレー症候群は意外と身近にある自己免疫性疾患で、ウイルス感染や細菌感染によって末梢神経や中枢神経に支障が出ます。ワクチン接種も一種のウイルス感染なので、インフルエンザワクチンを接種した後に神経症状が出ることがあります。

感染によって作られた抗体が、ウイルスだけでなく神経の周りを覆っている部分を攻撃する自己免疫反応が原因となっています。

ウイルス感染が原因の場合は風邪症候群の症状として、咽頭痛や咳、発熱などの上気道感染症を伴ったのちに神経症状や、自己抗体による炎症から痛みが出てきます。

全身に伸びている末梢神経の神経伝達部分を覆っている髄鞘(ずいしょう)の部分が抗体のターゲットになり、末梢神経が影響を受けると全身の筋力が低下して、最初は四肢の筋力低下を招きます。

◇ 神経の障害が続いた場合

末梢神経に神経障害を起こすと感覚がなくなり、痺れと同時に筋力にも障害を受けます。全身性であれば多発性神経障害と呼ばれて、多くの末梢神経と筋力に急性障害が起こります。

足の感覚を失うと地面に接している感覚が無くなるので、歩行が難しくなり筋肉の萎縮が起こります。中枢神経に障害があると自発呼吸が難しくなり、一時的に人工呼吸器を使う事になります。顔の筋力低下が起きると舌やまぶたの動きに支障が出て、嚥下機能も悪化します。

予後が悪い症状ではありませんが、呼吸機能の補助と嚥下障害防止のためにICUで24時間バイタルのモニタリングが必要になってきます。心拍や血圧、酸素飽和度、自発呼吸ができれば呼吸速度や意識レベルの確認も行います。

治療としては、免疫グロブリンの大量投与とステロイドパルス療法が一般的ですが、血漿交換療法が行われることもあります。

◇ ギラン・バレー症候群の予後

一般的に数週間で神経症状の悪化は止まり、快方に向かっていくものです。半年程度で大幅な回復がみられて、長期間のリハビリによって機能を取り戻していきます。

しかし、半日の神経圧迫でも完全な機能回復が出来ない場合があるので、数週間にわたる長期間の神経麻痺があれば完全な治癒を望むことは難しいものです。

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