高血圧緊急症(悪性高血圧)の危険性

byouin2

高血圧症で治療を受けている患者のうち0.5~1%が悪性高血圧に移行します。基礎疾患は別として、血管が及ぼす疾患(狭心症や脳卒中・脳浮腫など)の危険性が高く、緊急の治療を要するケースとして拡張期血圧(下の血圧とも言います)や、血液検査、尿検査、症状によって判断されます。

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◇ 高血圧緊急症と高血圧の違い

通常の高血圧は、心臓から血液を押し出す時の収縮期血圧(上の血圧)が基準になりますが、悪性高血圧の診断基準では主に拡張期血圧と腎機能障害の程度や全身症状が判断材料になります。

高血圧緊急症では拡張期血圧が120mmHgを超えた状態が持続、または腎機能の悪化があると心不全や網膜の出血、脳浮腫を起こすことがあります。高血圧の治療を始めた時点で、心臓の負担が増えてある程度の心肥大は起きているものです。

血圧は腎臓から分泌されるホルモンでコントロールされているため、腎機能障害と収縮期・拡張期血圧の高さは比例します。降圧剤で血圧の調整が出来ていれば問題ありませんが、降圧剤の効果が無くなると腎障害は急速に進みます。

腎機能の75%を失うと腎不全になり、全身の臓器に影響して多臓器不全に陥ります。通常の高血圧では腎機能の悪化は自覚症状がないままゆっくり進行しますが、特に腎臓の基礎疾患があれば、高血圧緊急症のように急速に悪化します。

そして急性症状として全身の血管に影響を及ぼして、脳や全身の臓器や網膜などの細小血管が障害され、大動脈に高血圧の影響が及ぶと突然死の危険も出てきます。

◇ 高血圧緊急症の症状

高血圧により、脳の細い血管が障害されると出血や脳圧の上昇(頭蓋内圧亢進症)が起こります。脳圧の上昇と同時に視神経の束が腫れて、個人差のある視覚障害を起こします。

稀に視力に影響がない人もいますが、一般的に視力の低下や複視や見え方に違和感があるはすです。失明したように感じる人もいますが、一時的な高血圧なので、症状も一過性のものが多くなっています。

高血圧の場合、血管からの浸出液が脳に溜まることがあり、脳細胞を圧迫します。原因は何であれ、脳の圧迫を受けて脳圧が上がると、吐き気、頭痛、嘔吐、ふらつきが起こります。逆に吐き気がなければ脳に影響が及んでいないということにもなります。

◇ 高血圧緊急症の緊急度

高血圧緊急症の緊急度がどれくらいかと言うと、心不全や脳症、脳出血、網膜からの出血などがあれば1時間以内に降圧する必要があります。それらの症状がなければ高血圧切迫症になり、24時間以内に降圧剤によって100mmHg以下に下げる必要が出てきます。

経過観察もあり得ますが、下がらなければ入院治療になり100mmHgを下回るまで複数の降圧剤の服用を行い、場合によっては注射や点滴で降圧剤が使われます。Ca拮抗剤やアンギオテンシン阻害剤が使われますが、それらの降圧剤の効果が見られない場合は、腎臓の障害の程度によっては血液透析になる可能性もあります。

血圧が下がりにくいからといって自己判断で降圧剤を飲み過ぎると、脳虚血に陥ります。脳圧上昇や視覚異常があれば緊急を要する症状なので、救急車の要請を行いましょう。

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