鼻せつの症状と治療 

kogetanioi

鼻腔の中(鼻の穴の入り口付近)にできものが出来ると、違和感を感じてイライラするものです。原因は鼻腔の毛根に常在菌のブドウ球菌などが感染して、その感染症状の炎症によって腫れます。鼻を触ることが多い子供によく見られる症状です。

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◇ 鼻せつの原因と症状

鼻腔内の毛根に感染を起こすと、赤く腫れたあとに瘡蓋(かさぶた)が出来てそれがはがれ落ちると、その段階で鼻せつの治癒となりますが、細菌の種類や毛根のダメージによって毛根の近くにある毛嚢に細菌が溜まりやすくなります。

触り過ぎて悪化させた場合は、鼻腔の入り口の方に赤いできものだけでなく、化膿を起こすと毛根にある皮脂腺内に溜まって感染と化膿が広がっていきます。これによって鼻詰まりが起こり、鼻腔だけでなく副鼻腔に感染と膿が広がっていきます。

子供の場合、蓄膿症と同じように鼻や口から異臭がしたり、発音が鼻声になるので周りが気付くと思います。しかし、ここまで悪化すれば臭いに鈍感になり、自分の口臭にも気付かなくなります。

◇ 副鼻腔の化膿を放っておくと

副鼻腔は顔の全面を覆っているクッションのような空間なので、その広い空間で細菌が繁殖すると副鼻腔が腫れて顔全体に痛みが出てきます。それと同時に頭痛も併発します。

頭痛と鼻の痛みに加えて蓄膿気味の症状があれば、放っておく人はあまりいません。仮にそのまま悪化すると、稀にブドウ球菌が血管を通って頭蓋内に入ることがあり、致命的な症状にもなりかねません。

また、皮下組織のリンパ管に感染が広がると、蜂窩織炎などの面倒な症状を引き起こします。眼窩の三叉神経に痛みが出る事もあるので、副鼻腔炎による鼻せつは痛みで気付く病気ともいえます。通常はその前の段階で治療が行われるものです。

◇ 早めの治療で治る病気

単なるブドウ球菌の感染による化膿が原因となって悪化していくため、鼻の痛みが出てきた初期にペニシリンを使うと1~2週間で治るのが一般的です。鼻の腫れと殺菌のためにステロイドと抗生物質の点鼻薬が使われることもあります。

鼻腔や口内の細菌はほとんどがブドウ球菌なので、治療はペニシリンが第一選択薬です。ペニシリンに耐性を持っている場合は他の抗生物質でも治りますが、オーグメンチン(アモキシシリン+ペニシリン分解酵素阻害剤)でも治ります。

◇ ついでにアデノイドの切除も

鼻腔の免疫機能はアデノイド(鼻の奥の咽頭扁桃)の辺りのリンパ組織、鼻粘膜と鼻水です。鼻粘膜を触って傷つけないようにすれば何の問題も起こりません。

子供が鼻腔の奥の方を触るのは難しいので、通常は鼻の入り口にできものができて腫れたときに痛みが出る程度で済みます。

通常は温めたタオルを鼻に当てるだけで勝手に膿が出てくるものですが、膿が溜まり過ぎて腫れが大きくなると、切開をして膿を出す必要が出てきます。

耳鼻咽喉科で鼻せつを治療することになりますが、年齢によってはついでにアデノイドを切除してもらうのがいいかもしれません。蓄膿気味であれば鼻の通りが良くなっていびきをかくことも減ります。

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