聴覚過敏 ~周囲が気付かない苦痛~

byouin2

ごく普通の生活音や環境音が気になり始めると、たとえ小さい音でも大音量に聞こえたり、頭の中でヤケに響いたりすることがあります。その音が不快なものであれば悪循環に陥り、自力では対処できないほどの大音響が頭の中で響くことも。その原因と対処法とは?

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◇ 聴覚過敏の原因と受診科

聴覚過敏とは、不快な音や気になる音に対して神経が過敏になった結果、ある日突然大音響に聞こえるようになり頭の中で鳴り響きます。

「生活音だから仕方ない」という合理的な考えを持ちながらも、毎日繰り返される不快な音に対して次第に不快感が増してきます。それに伴って音量も上がっていくという悪循環です。袋をつぶす時の音でも、頭が割れそうになるほどの苦痛を感じるようになります。

聴覚に器質的な異常があれば、耳鼻科の通院で治ります。大音響による音響外傷や鼓膜の外傷、難聴、耳垢塞栓なども聴覚過敏の原因になります。

片方の聴覚異常による音量増幅(補充現象)や自律神経が原因の場合、耳鼻科でもBZP等の軽い精神安定剤程度なら処方できます。それ以外の原因の場合は、精神科や心療内科、神経内科が専門になります。

◇ 聴覚過敏と精神疾患

結果的にうつ病や他の精神病を発症することもありますが、うつや抑うつなどの症状が先に立って、付随症状として聴覚過敏になることもあります。

うつ病の次に多い原因としては、自閉症スペクトラムに分類される「アスペルガー症候群」に多くみられる症状で、代表的な特徴である「コミュニケーションや社会性・興味の対象などに特異性を持ち、周りの空気を読めず同時に複数の事が出来ない」という性格を持っています。

アスペルガー症候群の場合は、マイペースで気楽そうに見えても一つのことに固執するため、特定の音に対して過剰に反応するようになります。

うつ病や抑うつの場合はSSRI、SNRIなどの抗うつ剤の服用で聴覚過敏は無くなります。統合失調症や躁うつ病(双極性障害)の場合、特に不安感を抑える向精神病薬としてリボトリール(クロナゼパム)やエビリファイ(アリピプラゾール)などが一般的に用いられます。

◇ 聴覚過敏の一時的な対処法

対処法としては耳栓や耳を覆うタイプのイヤーマフの併用で、全ての音をシャットアウトすれば気にならなくなる事もありますが、静かになると聴覚が過敏になるので逆効果になります。あくまでも治療が始まるまで、または聴覚過敏が苦痛でたまらない時の一時的な対処法と考えましょう。

他の対処法としては、ノイズキャンセラー付きのヘッドホンが望ましいのですが、不快な音は個人によって周波数が異なるため、低音、会話音、高音の特定の周波数をカットするタイプや、不快音を録音して逆の周波数を再生すると打ち消しあって無音になるヘッドホンもあります。

あくまでもヘッドホンなので、音楽を聴きながら他のノイズを減少させて聴覚過敏を起こしにくくなるというものです。

◇ 聴覚過敏対策のノイズとノート

基本的な治療法としては、各種の雑音(ホワイトノイズ)を聞くことで脳を音に対して鈍感にさせると、嫌な音に聞こえていたものが聞こえなくなるというものです。聴覚に変化はなく、脳が敏感になっていた音に対して鈍感にさせるという治療法で、ヘッドホンがあれば自分で行う事ができます。

ピンクノイズ(1/fノイズ)という、周波数と反比例して音量が下がっていく音を聞くと、次第に症状がおさまっていくこともあります。ピンクノイズは医療の場に用いられることが増えてきた「1/fゆらぎ」を感じることができるというもので、アルファー波を出して心地よい気分になるノイズです。

ノイズ(noise)とはあまり聞きたくない雑音で、心地よい雑音はノート(note)と言うのが一般的で、雑音と感じる音にも個人差があるものです。特定の音で治る場合もあれば嫌な音に聞こえる事もあるので、逆効果だと感じた場合は無理に聞く必要はありません。

◇ 聴覚過敏の治療法

聴覚過敏は単なるビタミンB6不足が原因になる事もあります。この場合は不足を補うと治ります。整骨院や鍼灸院で治ることもあり、狂いそうになるほどの聴覚過敏でも、西洋医学・東洋医学を試すと、症状次第でいずれかに効果があるものです。

例えば、片頭痛の持病があれば血管収縮剤(エルゴタミン製剤)で症状を抑えますが、片頭痛の予防によって聴覚過敏低減の効果が見られるなど、疾患の治療によって聴覚過敏が消える、または次第に治まっていきます。

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