鎮痛剤の効果がない頭痛の治療

nayami

頭痛などの痛みの原因が無い場合と、その対処法として鎮痛剤を使わない治療法があります。原因がないのだから鎮痛剤を飲んでも治りません。ここでは鎮痛剤を必要としない頭痛について書いています。

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◇ 心因性疼痛(頭痛)の治療薬

原因が思い当たらないのに頭痛が慢性的に起きることがあります。神経内科・心療内科や整形外科では周知の心因性疼痛というものですが、身体表現性障害の症状としてひどい頭痛を起こすこともあります。

心因性疼痛の場合は頭痛だけとは限らず、全身の神経のどこかが慢性的に痛むこともあります。症状は異なっても原因は心因性であり、体のどこかに原因があるというわけではありません。この場合は神経内科や整形外科では治療薬として抗うつ剤が使われます。SSRIはセロトニンの濃度しか上がらないので、SNRIの服用でセロトニンとノルアドレナリンの濃度を上げて、下行疼痛抑制系の制御を正常にします。

特にセロトニンの不足により痛みの制御が行われなくなり、ストレスを感じた時などに原因不明の疼痛が起こります。それが頭痛であったり体の神経の痛みを感じたりするものです。SNRIで適応症が心因性疼痛となっているものでは「サインバルタ」が有名なものです。

サインバルタの場合、セロトニンの濃度が上がるまでに時間はかかりませんが、ノルアドレナリンの効果が現れるまでには時間がかかります。飲み始めて1週間後にクスリを増量した後に次第に効果が現れて疼痛が緩和されていきます。

◇ サインバルタの世界的評価

「サインバルタ(デュロキセチン)」は抗うつ剤の強さでは中間的存在であり、さらに強力な抗うつ剤はありますが、副作用の眠気や頭痛が少ない疼痛緩和の薬としてサインバルタが世界的に用いられているものです。

全ての医薬品の中でも世界で売り上げベスト10に入っているほど需要の多い薬で、心療内科や整形外科で最も処方されることが多い疼痛緩和のための薬とも言えます。

サインバルタはヒスタミンによる食欲増進作用はわずかで、副作用の体重増加もほとんどありません。ノルアドレナリンによる痛みの制御と代謝促進作用・意欲向上によって、より活動的になることで体重が減少する方が多いと想像できます。

疼痛緩和の薬では整形外科で処方されるものとして、「リリカ(プレガバリン)」や、弱オピオイドとアセトアミノフェンの合剤「トラムセット」などにも速効性があります。しかし、リリカの腎毒性やトラムセットの依存性を考えると、サインバルタの効果が無い場合に使うのが無難かと思います。

◇ 薬剤誘発性頭痛(薬物乱用頭痛)について

頭痛を治すために鎮痛剤を飲み続けているうちに、逆に頭痛が酷くなったり頭痛の頻度が増える事があります。鎮痛剤を漫然と使用している場合、軽い頭痛でも耐えられなくなっていくものです。

痛みの閾値が下がってくると、鎮痛剤の服用を始める前と比較して、次第に薬が必要だと感じる痛みの程度も下がっていきます。実際の痛みのレベルは以前では我慢できる程度にもかかわらず鎮痛剤を飲んでしまうということが起きます。そして、乱用と言われる量に増量されていき、痛みを感じる閾値も下がっていくという悪循環に陥ります。

これは、耳鳴りや聴覚過敏に例える事もできます。耳鳴りがうるさい時、その金属音が邪魔で会話が聞き取りにくくなります。そして、聞こえない音を逃さないようにすると、聴覚が過敏になってさらに耳鳴りが悪化していくという機序と似たようなものです。耳鳴りは雑音(ホワイトノイズ等)を聞いていれば音に鈍感になって、気にならない程度に音量が下がっていきます。

これと同じように頭痛の場合も、痛みを感じて鎮痛剤を飲もうとする時の痛みのレベルを下げない程度に服用すると薬剤乱用頭痛は起きません。我慢の限界でもある閾値を上げる事で鎮痛剤の服用回数は減っていきます。

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