悪性黒色腫の治療薬、抗PD-1抗体 

byouin2

悪性黒色腫(メラノーマ)とはメラニン色素を産生する細胞がガン化する悪性腫瘍のことで、黒人に少なく白人に多い皮膚がんであり、日本人の発病率はその中間に位置していますが、免疫チェックポイント阻害剤が抗がん剤に代わって登場、治療効果が望める化学療法として標準治療になろうとしています。

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◇ 悪性黒色腫の原因と症状

メラニン色素を産生する細胞がメラノサイトと言われ、そのメラノサイトがガン化すると悪性黒色腫という難治性の皮膚病になります。悪性黒色腫のタイプは4つに分かれ、日本人に多いものは手に出来る末端黒子型や、顔に出来る悪性黒子型が全体の60%を占めています。

進行度は0~4の5段階に分類されて黒色腫の大きさが進行度の目安になります。最初の軽度の症状であれば、ほくろと見間違えるような小さなものですが、次第に皮膚上に結節が出来て、やがて悪性腫瘍へと変化します。

切除だけで治癒するものからリンパ節に転移しているものまで重症度の違いがありますが、リンパ節に転移しながら全身に影響が及ぶと手術による切除に効果は期待できず、抗がん剤が効きにくいという難点がありました。

◇ 治療効果が期待できない化学療法

リンパ節転移があり手術が行えない場合は、病期も最終段階に入っています。かつて行われてきた治療としては、抗がん剤による全身的な化学療法が標準治療になっていましたが、効果が見られる人は少なく15%程度です。

抗がん剤が効きにくい原因として、ヒトが持つ免疫細胞の「キラーT細胞」は、がん細胞にある特定の受容体をターゲットにしていますが、がん細胞がターゲットとなる受容体を別のものに変化させるために、免疫細胞が本来の役目を果たせなくなります。

◇ 治癒が期待できない人の特効薬

免疫細胞の標的をがん細胞自身が無効化してしまうことが原因で、抗がん剤による治療効果が出ませんでした。がん細胞の偽装によるT細胞の攻撃逃れが出来なくしたものが「抗PD-1抗体」であり、「免疫チェックポイント阻害剤
と総称して呼ばれています。

手術や抗がん剤による治療効果が期待できない患者に対する治療薬なので、現在のところ全ての副作用が確認されたわけではありませんが、T細胞の活性化により過剰な免疫反応を起こすため多臓器不全に陥る可能性があります。

免疫細胞の活性化が行われるため、通常の免疫療法と併用すると副作用が大きく出るので、抗PD-1抗体の単剤による治療に限られています。本来は免疫の暴走を制御するために必要な免疫チェックポイントを阻害すれば、過剰な免疫反応を起こすのは当然で、投与量の調整が必要になります。

◇ 効果が高く副作用のある新薬

特に進行性メラノーマの場合は、従来の抗がん剤による治療法に効果を期待できませんが、といって何もしなければ死が待っているという状況です。医師によるインフォームド・コンセントが欠かせない治療法になりますが、リスクより有益性が上回る薬として使用されています。

2014年に承認された最も新しい抗PD-1抗体としてペンブロリズマブ(米国FDA)やニボルマブ(日本)があり、「遺伝子異常がなければ
がん細胞を縮小させる効果は100%に近いもので、1年~5年後の生存率を優位に引き上げる薬として、従来のチェックポイント阻害剤に代わる安全性の高い薬が続々と登場しています。

最近では、開業医による免疫チェックポイント阻害剤の点滴が行われるようになってきました。個人輸入にて薬剤を購入して投与するというのが一般的なので自費扱いになります。薬剤次第では年間で2000万円を超える場合もあるので、個人病院でがん治療を受けるのは無駄と危険性が高いように思えます。

国内ではがん治療の場合、医薬品の承認と保険適応が早期に行われるため、厚労省のHP等で新薬情報と代表的な医療機関が検索できます。大学病院の皮膚科を受診すると無駄のない高度先進治療を受ける事ができます。

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