レビー小体型認知症の診断の必要性

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レビー小体型認知症の特徴は、レビー小体というタンパクが脳幹や大脳皮質に集まり、幻視を主とした精神症状が初期に現れるため、家族や周辺の者の対応が特に難しい認知症です。2014年にレビー小体型認知症に適応になったアリセプトに効果がありますが、他の多くの症状に対して薬物治療を行っていく必要があります。早期診断と早期治療が必要とされる認知症の一つです。

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◇ レビー小体型認知症(DLB)の概要

レビー小体による病変を持つ認知症は、アルツハイマー病とパーキンソン病の特徴を持っていますが、認知症に分類されるアルツハイマー病(AD)の症状と、パーキンソン病の精神症状を併せ持つため、認知症に精神症状が加わり、さらにパーキンソン病の身体症状も同時に現れます。

パーキンソン病特有の手足の震えや硬直の進行、緩慢な動作があり、血圧の変動を主とした自律神経症状があります。排尿障害や起立性低血圧による転倒が原因の頭部外傷の危険性があり、認知症の症状も良くなったり悪くなったりと、波があるのが特徴的です。

また、幻覚の中でも幻視が多く、本人は幻視と気付かず現実に起きた出来事として周りの者に話します。自分が置かれている状況を把握できないという「見当識の異常」が起きます。

レビー小体病には多くのタイプがあり、パーキンソン病の有無、神経症状や精神症状の有無、軽症に見えても長期間にわたって悪化する場合などがあり、特定が出来るまで診察と画像検査、心筋の検査など多くの過程を必要とします。場合によってはSPECTやPET、バイオマーカー、交感神経皮膚反応、心拍変動率の検査が用いられて診断に至ることも考えられます。

◇ レビー小体型認知症の症状・対処

早期に家族が気付いて診察を受けさせる事ができればそれなりの対処ができますが、そのまま症状が悪化していくと、見当識の異常が原因で思わぬ事故を起こすことがあります。

原因や症状の分析はともかく、認知症と家族が気付いた場合は本人が訴える症状や妄想に思えるような話を否定せずに聞いてあげることが必要です。

見当識の異常があると、自分の年齢や現在の年月日さえ把握できません。周りの者はそれが認知症の症状とは気づきにくいので、本人に質問をすると見当識の異常がわかり、認知症が含まれることが判明します。

そして、時間の感覚を失った後に空間認識ができなくなります。自分の居場所がどこなのか分からず不安になり、さらに悪化すると人物を認識できなくなり、家族を混乱させる原因になります。

神経伝達が阻害されて自律神経に影響を受けることから、不眠や日中の眠気などの睡眠障害や、レム睡眠行動障害の症状が出ると夜間に暴れることもあります。パーキンソン病の症状があれば、体のバランスを取ることが難しいので、睡眠状態での歩行時に転倒の危険があります。

◇ レビー小体型認知症の治療

単なるアルツハイマー病と異なる症状が見られたときには、レビー小体型認知症として、アセチルコリンエステラーゼ阻害剤(アリセプト)とアルツハイマー病治療薬としてのグルタミン酸拮抗剤メマンチン(メマリー)が併用されることも考えられます。

グルタミン酸が慢性的に過剰に放出されると記憶のためのシグナル伝達が阻害されて、記憶力に障害が出るようになります。そこで弱いグルタミン酸拮抗剤を作用させると、正常な信号はそのまま伝達させて異常なシグナル伝達を阻害することで記憶力の改善を図ります。

アルツハイマー病とレビー小体認知症の治療薬が同じなので、両方を服用させれば記憶力の改善と根本的な認知症の治療になるので、診断の必要が無さそうにも思えますが、レビー小体が原因であれば、パーキンソン病の身体症状の有無が関係してきます。

睡眠障害がレビー小体型認知症に与える影響は大きく、メラトニンの投与によって睡眠状態の改善、記憶力の改善または悪化防止を図る事が可能です。

パーキンソン病の治療薬「ゾニザミド」がレビー小体型認知症に効果がある可能性があり、2016年7月現在では治験を行っている最中です。過去のように単に認知症というだけの診断では、治療方針や介護の面でも簡単なものではなくなっています。

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