浮腫とネフローゼ症候群の関係 

byouin2

女性の場合は特に気付きやすい「浮腫み」であり、寝起きの顔が腫れぼったいとか太腿を指で押しても、元に戻りにくい、体重が急に増えたなどの症状があります。浮腫みと腎臓障害(ネフローゼ症候群)との関係とは?

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◇ 浮腫と体重増加の関係

浮腫みは循環器の異常と毛細血管の浸透圧異常によって起こります。心臓の機能低下や肝臓障害も関係してきますが、最も多い原因として腎臓でタンパク質の再吸収が行われないことで、血管内の水分調整を行うアルブミンなどのタンパク質が尿と一緒に外部に排出してしまうことが原因になります。

血液中のタンパク質が減少すると、浸透圧の違いで毛細血管から細胞の間を満たしている細胞間液に水分が流れて浮腫みが起きます。アルブミンというタンパク質が浸透圧調整を行っているので、それが尿とともに排出されて尿から検出されるようになると、腎臓の糸球体の障害を意味するネフローゼ症候群という症状が出るようになります。

◇ 浸透圧がもたらす危険なむくみ

中学生向けの理科レベルの説明をすると、血管壁を半透膜として考えた場合、本来は浸透圧が低い血管のタンパク質(電解質でも可)が減ってしまうので、浸透圧が高くなります。浸透圧の高い血管から浸透圧の低い細胞間液に水分が流れていくので、細胞内に水分が溜まってしまいます。

例えば、サメが海水から淡水に移動すると、水分が血管内に移動するのを防ぐために、尿素を使って浸透圧が血管壁にかからないように浸透圧調節を行っています。捕獲したサメが死んで時間が経過するとアンモニア臭が漂いますね。

人間の場合は海水を体内に取り込むということをしませんが、腎臓の糸球体で抗体ができることで細吸収を阻害されるため、いくら水を飲んでも血管が収縮して水分を細胞に流してしまうので全身の浮腫が悪化していきます。

◇ ネフローゼ症候群と糖尿病性腎症

上記のネフローゼ症候群の場合は、腎臓の自己抗体が原因になるので自己免疫性疾患として「一次性ネフローゼ症候群」と言われています。糖尿病性腎症の場合、血管内のタンパク質が排出されることで全身性の浮腫が起きます。その結果、腹部や胸部に水が溜まり、肺水腫が起きると生命の危険が出てきます。

この時、体重増加は5Kg~10Kgの増加がありますが、ほとんどが浮腫による水分による体重増加です。全身性の浮腫でも症状が軽い場合は利尿剤で済むことがありますが、症状が酷いと透析で水分を排出する必要があります。

タンパク尿が出ると、ステロイドや免疫抑制剤によって治療が行われます。電解質の塩分の制限も行われて、水分の制限が同時に行われることもあります。免疫抑制剤を使用している場合は、感染予防のために各種ワクチン接種が行われています。難治性のネフローゼ症候群への臨床試験として、分子標的薬リツキシマブの治験参加者を募集中です。

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