糖尿病の合併症、椎骨脳底動脈循環不全とは?

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椎骨脳底動脈というと分かりにくいですが、糖尿病による動脈硬化が影響した結果、脳への血流障害が原因で起きる様々な症状です。小脳の障害が軽い場合でも平衡感覚を失い、めまい、ふらつき、歩行困難といった症状が出ます。脳幹への血流が阻害されると生命を維持すること自体が困難になります。

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◇ そもそも脳底動脈とはなんですか?

この病気は太い動脈にプラークが出来て、それが飛ぶと塞栓を起こすというもので、脳底動脈と頸動脈が主に関係しています。心臓から脳に向かっている血管は上行大動脈の1本ですが、その先で脳に流れる4本と下行大動脈1本に分岐しています。頚椎に沿っている右と左の頸動脈はそれぞれ鎖骨下動脈2本と頭部に向かう左右総動脈の2本があります。この時点では脳に向かっている血管は2本です。

主に生死を判断するときに指2本で頸動脈の脈が触れるか確認しますが、最も分かりやすい部分が左右2本の左右総頚動脈です。救急の現場では脈が触れると触診による血圧測定で収縮期60mmHg以上の指標になる動脈です。それに加えて頚椎の中を通る左右2本の椎骨動脈を合わせると、脳に酸素を供給している4本の動脈があります。

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出典:Wikipedia

左右の椎骨動脈が1本になる部分を脳底動脈といいますが、その脳底動脈や椎骨動脈の狭窄や圧迫によって脳への血流が減少した結果、虚血による症状が出るようになります。

◇ 頚椎脳底動脈循環不全と糖尿病

長い症状名ですが、糖尿病などのリスク因子があると、頚椎に沿って脳に流れる血管(この場合、頚椎動脈と脳底動脈)の血行不良によって後頭葉、小脳、脳幹が酸欠の影響を受けます。

糖尿病の持病があると血糖のコントロールが上手く成されていない場合に動脈硬化を起こし、血管内皮細胞にプラークが出来るアテローム性動脈硬化によって血行不全を起こすだけでなく、高血圧によって血栓が飛ぶと脳の細い血管に詰まり、脳梗塞と呼ばれるものになります。また、狭窄が原因で血栓が出来ることもあり、その血栓が脳に飛ぶと脳梗塞を起こします。

椎骨の中を通る椎骨動脈と脳底動脈の狭窄によって小脳への血行障害があると、めまいやふらつき、貧血、歩行困難など、体のバランスを取る機能が失われることがあります。平衡感覚が鈍くなり四肢の運動に障害が出ると、ふらついた時にフィードバックが行われないので元の姿勢に戻る事が出来なくなり、そのまま転倒するようになります。

健康な人でも首を後ろにそらした姿勢を続けると、気が遠くなって意識を失う場合もありますが、椎骨によって血管が圧迫されているのが原因です。糖尿病が原因になる場合は、ブドウ糖(グルコース)による動脈硬化と狭窄が影響するため、何度もめまいやふらつきを繰り返すようになります。

脳幹に影響があると、人間が生命を維持するための中枢神経が阻害されるため、呼吸困難や意識障害に陥り死に至る事も考えられます。

◇ 椎骨脳底動脈循環不全の治療

動脈の狭窄や血栓による塞栓症は脳に留まらず、血管が伸びている限り全身的な症状です。血栓に対しては抗凝固剤で防止する事が有効であり、既にできている場合は、クリアクターなどの血栓溶解剤に即効性があります。

血管造影の画像診断や血流スキャンなどの後に、血管を広げるステント留置術が有効であり治療は可能です。心当たりがあれば早めの脳神経外科の受診をお勧めします。

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