糖尿病性皮膚潰瘍の難治性と新しい治療

c6c81599b05bfbddf7b50d3ca68d6304_m

糖尿病による潰瘍は難治性として知られています。感染や怪我などによって皮膚病変があれば、壊疽に伴う敗血症の拡大防止のために四肢の切断を迫られるというのが一般的な思い込みのようです。皮膚病変に気付かず、壊疽に悪化させた場合でも治療が可能になっています。

スポンサードリンク



◇ 糖尿病による皮膚病変は足から

糖尿病による高血糖が続いた場合に、細小血管に障害を起こしやすくなります。血管の内皮細胞がブドウ糖の影響を受けて全身に動脈硬化が起きますが、神経障害を伴うと特に足裏の異変に気付きにくいものです。血糖コントロールが上手くできていない糖尿病患者では、腎不全まで進行すると危険度が増加します。

特に足裏の胼胝(べんち)と言われる皮膚の角質が硬くなった部分が厚さを増してくると、感覚が鈍り足裏の圧力を分散できなくなるため、胼胝を取り除く必要があります。糖尿病患者が壊疽を防止するためには、単に足裏や指の間の怪我や感染が起きていないか毎日のチェックをしている限り手遅れになる事はありません。しかし、神経障害がある限り何度も再発を繰り返すため、血糖コントロールが最優先になります。

健康な人にとっては理解できないような糖尿病による足の病変であり、気付いた時には土踏まずが無くなっていたとか、踵しか残っていないという最悪の状態に至っていることもあります。踵と骨しか残っていない場合は血行再建術によってかろうじて足の温存が可能です。普段から足が痺れやすい人は足の壊死や壊疽も起こりやすくなるので、とにかく目視で確認するのが手っ取り早い予防法です。

◇ 足に壊疽が出来るまでの経過

足の細小血管の血流障害に次いで神経障害が起きると、下肢の痺れを感じるようになります。糖尿病発症前であれば炎症や単なる怪我で済んでいたものでも、治りにくくなるのが特徴です。抗生物質の服用や静注を行っても、血管が詰まりかけている足先まで届きにくく治療効果が上がりません。

間欠性跛行に似た症状が現れて、一定距離を歩くと痛みを感じて歩けなくなりますが、しばらく休むと痛みが無くなって歩けるということを繰り返します。さらに悪化すると安静時疼痛などと言われるものになり、足の負荷や足裏の圧迫がない状態でも痛みを感じるようになります。

壊死の直前まではある程度の疼痛を感じるものですが、その感覚が麻痺すると気付かない間に潰瘍や壊疽を生じます。血行不良や神経障害、免疫力の低下などの複数の原因があるため治療は難しくなります。

◇ 下肢切断を避けるために

壊死組織の除去が可能な段階であれば、足の指先の壊死している部分を削り取り、敗血症を防止しながら血管と皮膚を再建することで、足の機能は奪われることもなく歩行に支障が出ない程度に改善させることは可能です。

本来、再生能力の高い皮膚細胞ですが、皮膚潰瘍や壊死に対して治療効果が見られない場合は、表皮と真皮から成る二相性人工皮膚による再生医療が必要になり、元の形まで再生が行われます。

現在の一般的な外科では、切断と義足の製作を選択すると思われます。外科では難しいセカンドオピニオンと転院なので、インフォームドコンセントを十分に果たしてもらい、治療方針に妥協しない事も必要です。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
スポンサードリンク







関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

スポンサードリンク

お役に立てたらいいね!

ページ上部へ戻る