糖尿病の歴史と発症原因 ~食生活と運動不足による発症~

byouin2

糖尿病を発症すると、食生活の改善と運動習慣が必要と言われますが、そもそも、糖尿病が発症する原因自体が食生活と運動不足によるものです。インスリンのおかげで長く生きることが可能になった今では、運動と食事制限で糖尿病を改善する事が可能になっています。ただ、肥満体になるとインスリンが効かないだけでなく、運動さえできないという状況になる危険もあります。

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◇ 糖尿病と血管とインスリン

糖尿病は炭水化物(糖質)をインスリンによって分解することが出来ないため、細胞に取り込むことができなくなり、血液中のブドウ糖が増えると血管にダメージを与えた結果、腎不全を起こすと多臓器不全を招いて死亡する、というシンプルな病気です。

治療が遅れた場合は、血管が詰まり梗塞が出来るので、心筋梗塞や脳梗塞、細小血管が詰まると糖尿病腎症が最初に合併症として症状が出ます。細い血管が多い網膜では、血管が詰まると代償機能として新生血管が伸びていきますが、脆く出血を起こしやすい血管なので、網膜症から失明に至ります。

◇ インスリンがない頃の糖尿病治療

インスリンが発見される1920年以前に糖尿病になると、尿から糖分を排出しようとして大量の尿を出し、細胞がブドウ糖を取り込むことができないまま痩せ衰えて、長くても数年で死亡する病気でした。生きていくための糖エネルギーを筋肉細胞や脂肪細胞などほとんどの細胞が使う事も蓄えることもできず、尿から大量に排泄しても血液中に残っているという状態です。

短期間で死に至る場合は、血液が酸性に傾くケトアシドーシスによる糖尿病昏睡や餓死などもありますが、Ⅰ型糖尿病を発症した場合にインスリンがなければ数か月しか生存できません(当時の治療を行えば約1年)。生存している間でも昏睡状態が続いたのかもしれません。

栄養分をほとんど摂らない飢餓療法を行いながら、2型糖尿病で数年間生き延びた場合は、ほとんど全ての合併症を経て、無尿、心筋梗塞、脳梗塞、敗血症、糖尿病性昏睡、餓死のいずれかで死亡していたと思われます。といっても、当時は合併症の存在が明らかではなかったので、統計のデータ等は残っていません。

◇ 糖尿病患者になる理由とは?

飽食の時代とは関係ない!と否定する人もいますが、運動不足と食べ過ぎによる内臓脂肪の増加が原因です。脂肪細胞が増加して肥大すると、脂肪細胞から分泌されるアディポネクチンによる糖代謝が行われなくなり、脂肪の燃焼効率が悪くなります。アディポネクチンが減少すればインスリン抵抗性の増大につながり、肝臓でのHDLコレステロール合成に支障が出ます。

HDLコレステロールが合成された当初は何も含まれていない単なるリポタンパクで出来た球形の膜であり、血液中の余ったコレステロールを回収しながら肝臓に送る役割を果たします。LDLコレステロールは肝臓から末梢へとコレステロールを運んでいます。

そのコレステロールを消費すれば悪玉や善玉の区別をつける必要がないのですが、運動不足や肥満体質になると消費されにくくなるので、LDLコレステロールが血管内で不要な存在になります。また偶然にも血管壁に入り込む大きさなので、糖尿病の場合は動脈硬化や血栓の原因になり悪者扱いをされることになります。

アディポネクチンとは、インスリンとは別の代謝系で糖代謝を行っているホルモンで、脂肪細胞から分泌されてインスリンの補助的な役割を果たしています。運動不足や食生活がきっかけとなってLDLコレステロールが増して急に肥満体型になった場合は、脂肪細胞が膨らみ過ぎて細胞自体が壊れます。その結果、アディポネクチンが減少してインスリンが効かない状態になるので、糖尿病発症ということになります。

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