風邪に似た大人の知恵熱、心因性発熱の原因とは | 家庭医学の知識大百科「ヘルスカレッジ」~家族を大病から守るためのサイト~

風邪に似た大人の知恵熱、心因性発熱の原因とは

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社会人に起こる原因不明の発熱が増えています。大人の知恵熱と呼ばれることもありますが、風邪などの炎症性疾患が起こす発熱と違い、体の異常が見つかないものです。病院では原因不明の発熱に分類されて鎮痛解熱剤も効かない心因性発熱とは?

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◇ 心因性発熱のメカニズム

ストレスが原因になる大人の微熱を心因性発熱といい、ウイルス感染による風邪の高熱とは違って炎症がないため、高熱が出る事はなく微熱が持続します。風邪の発熱はウイルスによる炎症性サイトカインとPGE2に対する反応で38度~39度を超える高熱が出ます。この熱は筋肉の震えと血管の収縮による発熱が原因になるので、解熱鎮痛剤によってPGE2の産生を抑制すると体温は下がります。

ちなみに、42度を超えるとタンパク質が凝固を始める温度なので、体温計の42度以上のスケールは無意味なのです。

ストレスが原因になる心因性発熱の場合は解熱剤が全く効かず、過剰なストレスを感じている限り微熱が続くのが特徴です。感染がなければ炎症もなく、発熱によってウイルスなどの感染に対応する必要がありません。

体の器質的な障害が見当たらないというのが心因性発熱なので、発熱を起こすような身体反応がありません。一般的に心理的ストレスによる微熱は37度前後ですが、発熱の機序がないため解熱鎮痛剤の効果がなく、他の薬を使用します。

◇ 特定の条件・状況下での心因性発熱

人がストレスを感じる条件として、極度の緊張や職場でのシフトや不満、イライラ、思い通りにならない完璧主義など、状況は色々と考えられます。ストレスを受ける大きさも人によって異なるものです。ストレスを受けている程度はコルチゾルの血中濃度で判明します。

副腎皮質から分泌されるコルチゾルというホルモンですが、副腎皮質の機能低下によりホルモン分泌は抑えられるにもかかわらずコルチゾルが高値になることから、ストレスを感じている条件下では副腎機能の低下に関係なくストレスホルモンが分泌されることが分かっています。

ストレスによる発熱は数週間持続しますが、この状態が持続すると慢性副腎皮質低下症から急性腎不全を起こすことがあり、内分泌内科を受診する必要があります。

◇ 子供によくある遠足前の心因性発熱

子供の場合は遠足や行事の前の晩などに期待感でワクワクするものですが、それもストレスの一部になっています。そして当日に微熱を出すという皮肉な結果を招くこともあります。検査をすればストレスホルモンが高かったというケースが多いものです。この場合は脳が興奮する事による交感神経の異常なので、ある意味正常な反応と言えるかもしれません。

このような条件や状況が影響する場合も解熱鎮痛剤の効果は期待できません。自律神経調整剤や安定剤にもある程度の効果がありますが、発熱の原因がストレスによりセロトニンが正常に作用していないことが考えられます。

治療薬としては、パキロセチン塩酸塩(パキシル)などの服用が効果的であり、数週間の経過を経て微熱が次第に治まっていきます。成人の場合は治るまでに時間がかかりますが、子供は数日で治るのが一般的です。

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