おたふく風邪の重症化と日本の医療

sinryou

流行性耳下腺炎(おたふく風邪)は、認知度の高い病気のように思えますが、MMRワクチン(おたふく風邪、麻疹、風疹の三種混合ワクチンで、それぞれのウィルスの頭文字を取ったもの)が個別接種となったため、症状を知らない親も増えているようです。現在では、1歳以上の子供に限り個別のウィルスの任意接種可能となっています。任意接種の場合は厚生労働省も統計結果を発表しないことが多く、発表しても数十年前の古い統計結果の場合があるようです。

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ーワクチン接種の効果は?ー

世界的に2回のMMRワクチン接種を行っていますが、一部の先進国では、2006年に18歳~24歳が主な感染者とする流行が起きました。1988年から1993年の間のワクチン接種は日本でも無効とされています。その期間にMMRワクチン接種をした場合は、再度ムンプスワクチンの単独接種が行われています。

現在のワクチンでは95%程度が有効とされ、2歳未満での発症はごく稀なケースなので、2歳までの接種が効果的と言われています。

成人で抗体を持っているかどうか不明の場合はMMR混合ワクチンを接種すべきだという説もあります。副反応として稀に難聴や耳下腺炎、発疹、脳炎などがあります。

ー合併症による重症化と治療ー

流行性耳下腺炎の合併症として無菌性髄膜炎があり、一度熱が下がった後に発熱が再発することがあります。その時に激しい頭痛とともに下腹部が痛む場合は、無菌性髄膜炎の可能性があります。この場合、頭痛と嘔吐を繰り返します。

髄液を通って髄膜に感染を起こしているため、脳圧が上がって嘔吐と頭痛は悪化します。髄膜炎になるとてんかんなどの後遺症が残ることもあります。その中でも昏睡に至るような脳炎は統計上0.1%にも満たないと言われています。

髄膜炎を起こした時の処置として、脳圧を下げるための腰椎穿刺により脳脊髄液を抜いて症状の軽減を図ります。炎症を抑えるために抗菌剤が使われます。その後の症状として、嘔吐や腹部痛や膵炎が起こりますが、次第に回復に向かいながら膵炎の症状も消えていきます。他の臓器の炎症が稀に引き起こされることもありますが極めて稀なケースとされています。

聴力障害はほとんど起きないと言われていましたが、統計上激増している傾向にあるため、0.01%から1%近くまで確率が上がっています。髄膜炎と難聴を併発した場合は治療手段がないため、難聴の後遺症が残ります。

ー思春期以降の男女の生殖機能ー

思春期以降の場合は、重症とも言える合併症が多種の臓器に起こる可能性があります。男性の20%に精巣の炎症(睾丸炎)を起こして片方の睾丸に浮腫や痛みがあり、精巣の委縮まで起こすことがありますが、生殖機能や男性ホルモンの分泌に影響はありません。

女性の場合、卵巣炎などの生殖機能に障害が起きることが稀にありますが、出産にはほとんど問題がないため治療は行われません。男性の場合は氷で陰嚢を冷やすと痛みが軽減されます。そして、唾液腺の腫れが治まるまで隔離の措置を取られます。

5歳から10歳に予防注射を受けていない者の集まりの中で感染することが最も多くなっており、季節的には12月から4月頃まで流行することが多くなっています。飛沫感染により集団感染が起きる可能性が最も高いため、予防注射によって抗体ができるまでは集団を避けるしか予防法はないようです。

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